
『ウイングネット』が、学びの動線にAIを導入
AI機能でつまずきを克服
株式会社ウイングネットの荻原俊平代表取締役社長は、映像授業のベーシックウイングやウイングネットで蓄積したデータの分析を活かした新たなAI機能の導入について、次のように語る。
「映像授業でポイントとなるのは、生徒がつまずいた原因を特定し、どこまで戻って学び直したらよいかという〝学びの動線〟をしっかりと示すことです。
具体的には、演習を積み重ねることが有益なのか、わからない問題だけでなくその周辺事項を再度確認するべきか、もっと基礎までさかのぼる必要があるのかなど、なかなか生徒自身は見つけにくく、講師が丁寧に導いていくことが必要です。そこで、生徒の学習進度や理解度に合わせた〝学びの動線〟を示す、新たなAI機能の開発に着手しています」。
勉強ができる子は、得意なりのつまずきをクリアにすることで効率化を図り、また勉強が苦手な子は質問しにくいなど躊躇することなく、なぜわからないかをよりピンポイントでAIが示すことによって、弱点の補強をスムーズに行うことができるという。
わからない箇所をAIが明確に示し、徹底した理解や知識の定着を促すことで、生徒が自力で進んでいく促進力になり得る、と荻原社長は意気込みを語る。
講師の役割は、学びの後押し
ウイングネットでは、こうしたAIの活用を2018年度の後半から始める。
「まずは高校数学から着手します。通常期は学校の進度に合わせたカリキュラム授業で学習を進めます。一方、〝定期テスト対策〟や〝センター試験対策〟では、限られた時間内で、効率良く〝演習〟と〝弱点補強〟ができ、得点に直結する機能を開発していく予定です。
また、英語4技能育成のための機能の搭載も予定しています」。
さらに2019年度にかけて、他の学年や科目に拡げることを構想中だ。
「講師不足が叫ばれる塾業界において、講師とAIの役割分担も明確化されていきます。AIやICTと共存する時代において、教える側も教わる側もお互いに望ましい学びの空間を構築していくことが不可欠なのです」。
講師の役割としてますます大切になるのは、生徒の学習進度や理解度を把握しながら、できたことを褒めて生徒の頑張りを認め、学びを後押しして自立学習を促すことだ。
「ウイングネットの映像授業のクオリティもサポート機能も、11年間のノウハウを積み重ねる中で進化を遂げてきました。今後も、導入塾の現場の課題を丁寧にヒアリングしながら、多くの知見を映像授業のクオリティ向上に活かしていくことが大切だと考えています」。