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森上教育研究所主催「2018年入試 首都圏中学入試の結果と分析」大学付属校・半付属校と共学校が人気に

2018-03-30

大学付属校・半付属校の人気と二極化現象

[左から]小泉壮一郎 氏、千葉義夫 氏、高橋真実 氏

[左から]小泉壮一郎 氏、千葉義夫 氏、高橋真実 氏

第1講の小泉氏の分析によると、2018年受験者数は千葉・埼玉・東京多摩地区が増加し、神奈川・東京北東部23区が減少。
学校種別にみると、共学校が昨年よりも増加率が高く、男子校は減少から横ばいで、女子校だけが引き続き減少している。
また、付属校が108・7%と大幅に増加し、進学校は横ばい傾向で、半付属校は減少傾向から増加傾向に転じた。
学校ランクでみると、A(四谷大塚偏差値で65以上)B(同64〜60)ランクの増加とE(同49〜45)F(同44〜40)ランクの減少が顕著で、AB・C(同59〜55)D(54〜50)ランクとEF・G(同40未満)H(同非エントリー)ランクで二極化が明確になった。CDランクは2年続きの増加傾向となっている。

この2〜3年、中学受験者数の減少が止まり、増加傾向となってきた。小6人口が減少している中、2020年大学入試改革で私立中学に対する人気が出ていることが考えられる。付属校人気だけではなく、受験生・保護者が私立中学の「グローバル教育」に期待していることが考えられる。
千葉義夫氏は、付属校人気についてこう語る。
「付属校人気は大学入試の質的な変容を先取りしたものだという分析が多いのですが、それだけではなく、保護者としては付属高校の教育環境、施設、高大連携に対する評価があるのではないかと思います」。
高橋氏によれば、特に明大明治、明大中野八王子、中大附属などがさらに人気になっているという。
「男子の受験生が付属校、半付属校で増えているのが今年の大きな特徴だと思います。なぜ付属校を選ぶかというと、千葉先生がおっしゃった要因に加え、大学入試を回避してそのまま留学させようという親御さんも増えているようです。また、大学への内部推薦の権利を保留しながら外部進学への道を開いている学校が多いので、そういった点でも安心感があるのではないかと思います」。
「去年の二極化はそれほどでもなかったのですが、今年はもう明確になってきました」と述べる小泉氏。高橋氏は「世の中全体が非常に保守的になっていて、それが学校選択にも表れているのではないでしょうか。つまり、人気校はますます人気になる。こうした状況の中、偏差値とはまた違った価値観を打ち立てられるかどうかが私立中学にとって大きな課題だと思います」と語る。

女子校で受験者数が増えた学校は、吉祥女子、頌栄女子学院。「これら上位校は出口の実績、特に東大の実績が大きいと思います。また医学部の実績を評価する親御さんもいらっしゃいます。男子校の上位校と同じように、〝東大・医学部〟が上位層の価値観になっているという印象を受けます」(高橋氏)。

変わりゆく入試と今後の中学受験

入試状況はどう変化したか-平成30年度私立中学受験状況

入試状況はどう変化したか-平成30年度私立中学受験状況

特に東京では、英語の必須入試が増えていると高橋氏は言う。
「2020年の新しい指導要領の中で小学校の英語が教科化されますので、今後さらに増えていくと思われます」。
思考力入試に関しては、適正検査型思考力入試を合わせると全体の4割の学校が実施しており、定着した感があるという。
宝仙学園理数インターではグループワーク入試を行い、大妻嵐山中学ではストーリーテリング、プログラミングのプレゼン入試を行った。 「プログラミングは、プログラミングしたものを持って来て、そのプロセスとアウトプットについて説明するというプレゼンになっております」。
第2外国語が登場してきているのも今年の大きな特徴だという。
4科入試でも、大学入試改革を見据えた出題になっている。
「東邦大東邦のように、読み取ったものを自分の知識とどう結びつけられるかといった論理的思考能力をみる問題や、開成の国語のように、実社会のある場面を問題文とするなど、新しいタイプの問題が増えています」。
2019年の中学入試は受験者数が急増し、好機到来と言えるかもしれないと小泉氏は述べる。
「リーマンショック以前は、小6人口の増減が受験者数の増減に大きく影響しましたが、リーマンショック以降は、不況による受験者数の減少が続きました。
2019年入試では、小6人口が急増し、受験者数も急増することが予想されます」。
ただし、東京だけは2023年入試の受験生(22年4月の小6)までは受験者数は増加するが、その他の地域では減少に転じるという。その東京も少子化の影響でやがて減少することがわかっているというから、当然そのための対策も必要になってくる。

付属校人気と上位校のさらなる難化

第2講では、最初にサピックス・広報企画部部長の広野雅明氏が登壇し、自塾の中学受験生の動向などについて述べた。それによると、やはり付属校人気は顕著であるのこと。早稲田摂陵は比較的入りやすいということもあって、早稲田大に行きたい受験生が受験した。
「付属校の説明会では6年間伸び伸びと学校生活が送れることを強調します。ここに来ればもう競争はない。自分自身との勝負だけ。
基本的にはほぼ全員が付属大学に行けるので、その基準をクリアーして安心して自分自身を高めることに専念してください、といったようなプレゼンが保護者の心に響いているのだと思います」。
また、昨今の付属校はキャンパスがとても整備され、部活にも力を入れられるし、その指導者も優れているという。さらに高校のカリキュラムは非常に魅力的なものが多々あるとのこと。
「今の保護者は無理をしてでもお子様を鍛えあげたいと思う方は少数派です。上位校の下位にいるよりは二番手校の上位や中位にいたい。さらに三番手の上位、四番手のトップにいたいと考え、特に男子の保護者は弱気です」。
一方で、難関校は見た目の志願者数以上に合格が難しくなっているという。慶應普通部、早稲田はさらに難化した。
「以前は2月1日、2日は比較的校風の似た学校を受験していたのですが、昨今はそんなことは気にしません。困ったことなのですが、偏差値だけで選ぶのです。校風などはまったく気にせず受験してしまうのが最近の特徴です」。
また、保護者についてこう語る。
「昨今はお父様が中学受験の主導権を得ています。それどころか祖父母も学校説明会に来られるようになりました。今までのようにお母様向けのプレゼンとは違う見地でいかないと、惹きつけるのは難しいと感じています」。

[左] 広野雅明 氏 [右] 千葉崇博 氏

[左] 広野雅明 氏 [右] 千葉崇博 氏

大きく変わっていく帰国生入試

次に登壇したのは、早稲田アカデミー・教務本部副本部長兼中学受験部長の千葉崇博氏。追い風のように小6生の数が増え、受験率も上がっているものの、数年後には児童数が大きく減少することが見込まれており中学受験をめぐる環境は厳しくなると警告。東京オリンピックが終われば当然地代も下がるので、どの塾がどのように展開していくのかが問われることになるという。
「今年の中学受験のキーワードは〝二極化〟です。人気のある学校はさらに受験生を集め、残念ながら集められない学校は生徒が来ない。この現状を直視し、小手先の手法で受験生を集めるのではなく、品質に徹底的にこだわって、私塾と私学の両者がタッグを組んで前に進むことが重要です」。
そして帰国生入試について言及。帰国生は7〜8校受験するのは当たり前なので、見た目の受験者数増が起きやすいとのこと。
「英語力に関して言えば、渋渋、渋幕、広尾は英検1級ホルダーが1割以上不合格になっている一方、準1級ホルダーで合格したり、広尾では2級ホルダーでも合格している人がいます」。
これらの学校は英語力というより、物事を深く考えられるかどうかなど、人間力を試しているのだという。
「一方で、聖光、攻玉社、頌栄、三田国際などは、一定レベルの英語力を身につけていて、一定レベルの対策をすれば合格できます。
努力した子がきちんと結果を出せるようになっています」。

5年前、10年前と比べると、帰国生入試は相当変わってきているので、注視していく必要があるという。
今後の中学受験についてはこう語る。
「今までのように単純に〝理系教育に力を入れます〟とか〝グローバル対応します〟ということではなく、保護者の方々は様々な観点から学校を見ていることを感じます。今後のキーワードは〝品質と差別化〟。私たち早稲田アカデミーであれば、早稲田アカデミーに通うと何が他塾と違うのか。学校であれば、他の同じ偏差値帯の学校と何が違うのか。ライバル校に勝つことも一方では必要です。塾も私学も、何を目的として子どもたちを教育するのかというメッセージをぜひ発していただきたいと思います」。


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