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新たな戦略でせめる!メリック、大和大学にて学習塾向けのセミナーを開催

2017-06-30
メリック・森本一 社長

メリック・森本一 社長

学習塾や学校の経営コンサルティングを行う株式会社メリック(森本一社長、大阪市)は5月13日、学習塾向けの経営セミナーを大和大学にて開催した。まず、現実味を帯びてきた少子化問題や人材不足など、塾を取り巻く環境の変化とその取り組みについてPS・コンサルティングシステム代表の小林弘典氏が解説。続いてそれらをサポートする様々なサービスが各企業から紹介された。

 

 

教育を取り巻く環境の変化にどう取り組むか?
PS・コンサルティングシステム 小林弘典 代表

塾業界を取り巻く環境の変化はいくつもあるが、大きなものは次の6つだ。

    (1)少子化
    少子化はかなり前から言われてきたが、これまで実感することはなかったように思う。しかし、通塾率から算出した1教場当たりの生徒数を10年前と比べると減少は顕著だ。全国で見ても10%減。関西では和歌山での減少が著しく、22.3%も減っている。公立高校の定員割れは中3生の塾離れを引き起こす。特にトップ校が定員割れしている地域だと通塾率が10%は下がるという。もちろん塾自体も減っていくため、生き残りさえすれば1教場当たりの生徒数はそれほど変わらないかも知れない。

    (2)ICT
    映像授業を取り入れてる塾は6〜7割。そのうち映像だけのところは2割ほどだ。低料金、無料の通信教育は今後も増加するだろう。また、教務や労務、生徒管理のICT利用も増加している。広告媒体としてのウェブサイトも必須となって久しい。近い将来、AIやVRが教材に使われるようになるかも知れないが、そこまでいくと、もう私の想像の域をはるかに超えてしまっている。

    (3)高大接続や指導要領改訂等の教育制度改革
    これはもはや教育改革だけの話ではない。この国の経済をどう立て直すかという社会問題、経済問題、政治問題の一環だ。日本には資源も安い労働力もない。科学技術でイノベーション大国を目指すしかない。科学技術の大国で生きていこうとするとSTEM(Science、Technology、Engineering、Mathematics)に秀でた人材を育成、確保して伸ばしていくしか方法がない。それが共通認識。だから教育しかないのだ。

    (4)人手不足
    人手不足解消の見通しが全くもてない。ある個別指導塾では春期講習の時期にアルバイトが集まらずやむなく休講にしたそうだ。今後、厳しさは一層増す見込みだ。

    (5)官民連携塾
    主に生活困窮家庭の学習支援、地域の学力向上、少子化によって存続が危ぶまれる高校の再生目的の3つを目的として設置されることが多い。昨年10月時点では423の自治体が貧困家庭支援のために実施していると回答している。新年度で予算を確保し取り組む自治体も出てくるだろうから、この数は一層増えることになる。

    (6)コンプライアンス問題
    誇大広告、著作権問題、従業員の過重労働が問題視されている。厚労省が公表したブラック企業リストに塾も含まれていた。本気で対策しなければならないところまで来ている。

これまで業界内の栄枯盛衰を見てきたが、原因の4割ほどは環境の変化に耐えられなかったことだ。ただし、環境への適応は大切だが、先行利益が出にくいため急ぐ必要はない。周りが変わり始め、うまくいきそうならマネすればいい。残り6割は人的問題だ。組織として「(親しみやすく、生徒をやる気にさせ、面倒見もよく、成績を上げる)良い先生」をつくり出すシステムがあるかどうかだ。ここを個人のスキルに頼っていると行き詰まってしまう。

 

株式会社 学びエイド 廣政愁一 代表
1コマ5分の濃縮授業を配信

学びエイドは東進ハイスクールの講師だった廣政愁一氏が作ったサービスで、日本最高峰の予備校講師、鉄人講義を24時間スマホ、タブレット、PC向けに配信している。同じ科目に複数の鉄人講師がおり、講義数は1万4826コマ。高校の全範囲を網羅している。

1本の講義は5分と短く、音声のみのため倍速で聞いても違和感はなく集中力も途切れにくい。学校や塾、ベネッセなどにもコンテンツを提供しており、活用方法も含め提案している。個人では無料から利用できる。

 

双方向のオンライン講師派遣
株式会社 澄肇 阿部文明 代表

アンビシャスはネット回線を利用したオンライン個別指導だ。京都に設置したセンターよりリアルタイムで配信。生徒はヘッドセットを使い画面越しに講師とやりとりをする。講師は京大生がメインだが、1対5または1対2の個別指導を基本としているため非常に安価だ。

塾向けコンテンツのため、塾が管理することを条件に再販が許可されている。例えば遠隔地の生徒や冬場に通塾困難な生徒が自宅で使うことも可能というわけだ。先の学びエイドと組み合わせることで「オンライン授業+ 質問対応」と、それだけで授業を完結させれば、スタッフは生徒対応に集中できるできるようになる。

 

学習塾専用コミュニケーションアプリ「Comiru─コミル─」
株式会社 POPER(ポパー) 栗原慎吾 氏

指導報告書の作成や保護者とのコミュニケーションツールとして、また、請求書や講習の案内の一斉送信、入退室通知などの機能を有したのが学習塾専用アプリ「Com iru 」だ。利用者の権限設定で、保護者への送信前に管理者が事前チェックすることも可能だ。

授業以外の業務時間を大幅削減し、忙しい保護者と密にコミュニケーションをとることができる。

 

家庭学習量を増やすセルフマネッジ力と振り返り力
株式会社 FCEエデュケーション 細見光寿 氏

同社は「7つの習慣」という教育プログラムを普及させている会社で、自己管理習慣が身に付くという画期的な手帳「フォーサイト」を販売している。見開き1週間のバーチカルタイプで、左ページに「今週のやること」や「振り返り」「アドバイス」欄を設定。定期テストの記録や家庭学習時間を記載するページもある。

使い方の基本は毎晩、1日を振り返って翌日の目標を立て、翌朝は学校で就寝・起床時間を記入するだけだ。教員が週1回程度確認し、アドバイスすることになっている。

もちろん、学校や塾が新たな使い方を探るのもいいし、各個人に委ねるのもいい。1日ごとの目標だけでなく、1週間単位、1カ月単位という長期目標を立て、そのために日々何をすべきかを落とし込んでいくことも自己管理する上では非常に重要だが、手帳に書き込むことでその習慣が身に付くという仕組みだ。

結果として家庭学習の時間が増えているという。

会場に集まった塾関係者たち

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