• Home
  • 新着情報
  • NPO法人学習塾全国連合協議会(塾全協)「平成29年度中高入試を考える会」開催

NPO法人学習塾全国連合協議会(塾全協)「平成29年度中高入試を考える会」開催

2017-06-30

5月21日(日)アットビジネスセンター東京駅において、NPO法人学習塾全国連合協議会(塾全協)主催の「中高入試を考える会」が開催され、首都圏の塾関係者や私学関係者が集まった。

森上教育研究所・森上展安 代表による「首都圏中学入試について」、新教育研究協会・穴澤嘉彦 営業部副部長による「東京都高校入試について」、進学研究会教育研究所・五十嵐裕明 主任による「千葉県高校入試について」、岩佐教育研究所・岩佐桂一 代表による「埼玉県高校入試について」それぞれ基調講演が行われ、今年度の入試の傾向と受験生の動きを分析し、さらに今後の入試動向などについて予測した。

冒頭、塾全協・沼田広慶全国会長が、都合により参加できなくなった東日本ブロック・内藤潤司理事長に代わって挨拶。

塾全協・沼田広慶 全国会長

塾全協・沼田広慶 全国会長

「個人的には人が人を教えるという行為はどうしてもとっておきたいと思っておりますが、大学入試改革やICT化など、時代の変化にも対応していかなければなりません。今日の研修が実りあることを祈念して挨拶とさせていただきます」

 

 

 

中堅以下の私立中学は指導方針を明確にして独自性のアピールを

森上教育研究所・森上展安代表

森上教育研究所・森上展安代表

「首都圏中学入試について」講演したのは、森上教育研究所・森上展安代表。

2017年入試は2月1日受験者実数で約300名増え、一都三県の公立小6生が2%減少しているため、受験率は昨年の12.6%から13%へ2年連続の上昇となった。大手塾の塾生分析から1月中で入試を終える層が微増しており、埼玉・千葉・茨城のみの中学受験者数も増加の傾向にあるという。

「男子校はトップ校及び準トップ校は好調ですが、中堅校になると、圧倒的に共学校に人気が集まっています。女子校はどのレベルでも同じくらいの受験者数が集まっていて、この点は男子校と大きく異なっています」

女子校から共学に変更する学校がさらに増えそうで、中学入試に英語を導入する学校も今後増加するという。

「中堅以上の私立中学はともかく、中堅以下の中学はほとんど倍率がない状況ですので、〝こんな子どもを育てる〟〝こんな指導をしていく〟と、塾の先生方にアピールしていく必要があると思います」。

熱心に講演を聞く塾関係者たち

熱心に講演を聞く塾関係者たち

 

東京は過去最高の都立志向、私学は大学附属校が人気

新教育研究協会・穴澤嘉彦 営業部副部長

新教育研究協会・穴澤嘉彦 営業部副部長

「東京都高校入試について」講演したのは、新教育研究協会・穴澤嘉彦 営業部副部長。

今年度の都立高入試の実質倍率は1.42倍で、平成24年度と28年度に並ぶ過去最高倍率になった。また普通科の合格率は68.4%(前年度68.2%)で、7割を切る状態が続いている。

私学は大学附属校を中心に活発な入試相談、学校見学などを行ったが、9月以降になって都立中堅上位校を中心に都立高への流れが強くなり始め、結果的に過去最高の都立志向になったという。

「調べましたところ、どうやら夏休み中に都立中堅上位校が学校説明会で盛んにPRし、特に大学合格実績が大幅に伸びたことを具体的に強調したため都立志向が高まったと見ています」

実際国公立と早慶上理・GMARCHの現役合格者数は、豊多摩高校は91人から206人に、小金井北高校は142人から259人と急速に伸び、立川高校のような上位校では、GTEC(英語検定の一種)を2年生で全員受検させることをアピールしたという。

私立高入試の特徴は、①慶應、青山の入試日が変更されたことにより、上位校で男子の応募者が減少した。②明治、青山、中央などGMARCHレベルの大学附属校では男子の応募者が減少して女子は増加した。③日大、駒澤、専修の大学附属校は、応募者が増えた学校が目立った。④特待入試には受験生が集まっている。──の主に4つ。

また、東京都は年収760万円未満の世帯を対象に、都内私立高の平均授業料の44万2000円を上限に授業料を助成する方針。

「これにより来春からかなり大きな動き、特に中堅クラスの高校が大きく動くのではないかと予想しています」。

 

千葉県立高入試の英語で、リスニングが占める割合は3分の1に

進学研究会教育研究所・五十嵐裕明 主任

進学研究会教育研究所・五十嵐裕明 主任

「千葉県高校入試について」講演したのは、進学研究会教育研究所・五十嵐裕明主任。 依然として公立志向の強さが見られ、1月の進路志望調査段階で、公立中学3年在籍数に占める公立高校第1志望者の割合は78.4%。

「志望校選択に偏りがみられるのも千葉の特徴で、最上位校の志望倍率が2倍前後となっているのに対し、志望倍率が1倍を下回る学校が普通科だけでも39校(前年度38校)出ています」

入試の英語ではリスニングがかなり増え、配点も100点のうち33点を占めるという。「これは全国的に見てもかなり高い配点です」と五十嵐主任は言う。

また、千葉では毎年7月と11月に入学者選抜協議会が開かれているが、協議会のメンバーと県教委ではかなりの温度差があるという。

「今の入試は前期と後期の2本立てで実施されていて、中学や高校の先生も入っている協議会は一刻も早く1本化して欲しいとの意見が多いですが、県教委は慎重に進めたい考えのようです。1本化はもう少し先になりそうな気配です」

私立高入試は、受験生は前期入試に集中。2月の後期入試は一部の学校を除くと補充募集的な意味合いの強い入試になっているため、後期入試は実施しない学校も3割ほどあるという。その一方で、後期を復活させている学校もある。

千葉の私立高は入試科目が英数国の3教科だが、今年度から5教科に変更した学校も。新たな大学入試の教科横断型問題をにらみ、今後も5教科に変更する学校が増えるのではないかと五十嵐主任は見ている。

 

今年の中3は大学入試改革1期生、それを意識した学習指導を

岩佐教育研究所・岩佐桂一 代表

岩佐教育研究所・岩佐桂一 代表

「埼玉県高校入試について」講演したのは岩佐教育研究所・岩佐桂一代表。主に私学の動向について述べた。

埼玉県内には48校の私立高校があり、うち30校が附属中学校を併設している。中学の総定員は約3800人、高校は1万8000人で、高校の外部募集定員は約1万4000人ということになり、公私間協定の進学希望者の35%に達していないという。このため、県外の公・私立高校に約8%、約6000人の生徒を依存しているのが現状だ。

県立高入試の変化としては、①理社の試験時間は40分で英数国は50分だったのが、5教科すべて50分になった。②英語と数学で初めて学校選択問題が出された。────が挙げられる。

「理社の試験時間が増えたのは、教科横断型問題の影響もあるのではないかと思います。また学校選択問題が出されたのは、偏差値70以上と40以下のお子さんの選抜問題を同じにするのは無理があるとの判断からだと思います」と語る岩佐代表。

「大学入試改革はまだまだ見えていないところがありますが、それでも見えている部分の中で、例えばアクティブ・ラーニングをアピールするなど、私学はそれができるはずです。今年の中3は新たな大学入試の当事者ですから、そこに対してアピールできることは必ず何かあるはずです」。

 

塾全協西日本ブロック・山下典男 理事長

塾全協西日本ブロック・山下典男 理事長

閉会の挨拶は、塾全協西日本ブロック・山下典男理事長。その中で「今後は公私を問わず中高一貫校が受験生と保護者の心を掴むのではないでしょうか」と語った。


ウイングネット


PICK UP


                         スポーツマネジメント通訳協会
                         ベスト塾
                         FLENS
                         コエテコbyGMO

全国学習塾協会ITコンソーシアム塾ツール

河合塾One

東京保健医療専門職大学

琉球リハビリテーション学院

麗澤中学・高等学校

麗澤瑞浪中学・高等学校

つくば開成学園

FREEMIND空カンパニー

コンパス

塾シル!

レキシとコトバの先生

塾ナビ

家庭教師

中国語資格HSK 中国政府公認・世界共通規準

塾と教育 twitter


塾と教育

株式会社 塾と教育社
〒162-0822 東京都新宿区下宮比町2-28 飯田橋ハイタウン807
Copyright © Juku To Kyoiku Sha. ALL Rights reserved.