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一般社団法人 日本青少年育成協会 教育講演会

2017-06-30

一般社団法人 日本青少年育成協会 教育講演会
テーマは「新時代の教育のあり方」

挨拶をする増澤空 会長

挨拶をする増澤空 会長

一般社団法人日本青少年育成協会(増澤空会長)は5月27日、スペースアルファ三宮(兵庫県神戸市)にて平成29 年度の総会を開催。同時にグロービス経営大学院大学の鈴木琢也氏を講師に迎え、「不可能を可能に変えるチカラ」と題した教育講演会を実施した。鈴木氏は偏差値30台の高校を卒業後、とび職となるも一念発起。アメリカの一流大学UCバークレーに留学したという異色の経歴の持ち主。著書に『バカヤンキーでも死ぬ気でやれば世界の名門大学で戦える』(ポプラ社)がある。ここでは受験や留学生活をもとに今後求められる人材像について語ってもらった。

 

誇りを持って働く人がいることに衝撃を受けた

講師を務めた鈴木琢也 氏

講師を務めた鈴木琢也 氏

小学生の頃は腕白な性格が災いしてか友だちができませんでした。家はすごく貧乏というわけではないが裕福ではなく、両親はいつも喧嘩していました。子どもが問題を起こしたときにはお互いを責め合います。家庭に温かさはなく、常に居場所がないと感じていました。

中学に入ると「人と違ったこと、変わったこと」をしても「お前、やるな〜」と承認してくれるグループがありました。それがいわゆるヤンキー集団です。ここならやっていけるかも知れない、やっと居場所ができたと感じました。「このメンバーのためになんとか貢献したい」と思うようになり、その結果、警察のお世話になったこともあります。高校は地元でも最低ランク。偏差値は40もありませんでした。

卒業後はとび職として働き出しますが、その時、人生を変える出来事が起こりました。父の表彰です。父は外資系の保険会社に勤務しており、業績優秀として表彰されることになったのです。その表彰式がハワイで行われ、家族で出席することになりました。そこで聞かされる父への賛辞、そして自身の仕事に誇りを持って働く人たちを目の当たりにし、「働く=お金」でしかなかった私は大きな衝撃を受けたのです。私も誰かの役に立ちたい、誇りを持って働きたいと思い始めました。とび職が嫌だったわけではありません。しかし、私はとび職にお金以外の目的を見出せませんでした。

まずは専門学校へ行き、その後はIT系企業で営業職に就きました。営業を選んだのは父親への憧れもあります。しかし、新入社員がすぐ営業成績を上げられるようなものではありませんし、そこへリーマンショックも重なりました。業績がいっきに落ち込む中、変わらずに成果を出し続けている人がいると気づきました。自分との違いは何か?徹底的に観察したところ、その人たちの共通点は高学歴であったことです。

放送大学について調べ始めたところ、父から「今ならお前に投資できる」と言われました。父はその時こそ表彰されるほどの営業成績でしたが、それ以前はかなり苦労していました。高校卒業時、仮に私が大学を志していたとしても、学費は工面できなかったのだそうです。そして「親子三代で成功したい」と、自らの夢を話してくれました。父が背中を押ししてくれたおかげで大学進学を決意します。このときの私は24歳。就職のことを考えると30歳までに卒業した方が望ましいと思い、逆算したところ受験準備に使える時間は約1年でした。

語学学校→短大→UCバークレーへ

講師の先生に御礼の言葉を述べる太田明弘 理事

講師の先生に御礼の言葉を述べる太田明弘 理事

どうせならいっきに逆転できるような有名大学を!と考えましたが、東大の入試問題を見る限り1年の受験勉強では無理だと悟りました。ふと、海外に目を向けたとき、アメリカのカリフォルニア州では短大から大学の3年次に編入できる制度が充実していることを知りました。この制度が利用できる最もハイレベルな大学がカリフォルニア大学バークレー校、通称UCバークレーでした。当時の世界大学ランキングでは4位、公立大学としてはトップでした。TOEFLのスコア次第でそのまま短大に入学できる制度がある語学学校に入学すると決めたとき、私の英語力は英検4級レベルにも満たなかったと思います。

名門大学に通うような人は頭のつくりが違うと卑屈になった時期もありましたが、周囲の優秀な人を観察していると皆、努力していました。天才と呼ばれるような人はほんのひと握り。あとは「努力家」の集まりです。また、物事を体系的に学んでいるといった違いもありました。いろいろな経験をしているからこそできることがあります。中高と全く勉強をしてこなかった私とは圧倒的な経験値の違いがありました。経験値を上げるためには時間をかけるしかありません。どれほど勉強に時間を割けるのか?グーグルカレンダーを使い、何にどれだけ時間をかけているかを徹底的に洗い出し、無駄な時間を削り、勉強する時間を捻出しました。毎日が勉強漬け、1日16時間は勉強をしました。

たいていの授業では毎回、次回の授業までに数冊の本を読むように言われます。さすがに全部読むのは無理なので、周りの学生と協力しながら要点を抜き出すようにしていました。アメリカには「仲間と共に学ぶ」「お互いに学び合う」という文化があるのです。日本にいたときは「勉強は自分でするもの」「自分のためのもの」でしたから相当なカルチャーショックです。この「膨大な情報の中から必要な情報を抜き出す」訓練はあとにも非常に役に立つと思います。

学んだことを社会にどう還元していくのか

司会を務めた堀川直人 理事

司会を務めた堀川直人 理事

カリフォルニアには移民が多く、バークレーでも例外ではありません。彼らは学ぶ目的がはっきりしており、向上心もあります。変化を恐れず行動し、学んだことを使って何かを還元したいと常に考えていました。バークレーが重視した
のは学生の知力と人間力です。「あなたは学んだことをどう還元するのか?どう貢献するか?」と大学入学時のみならず就職活動の際にも求められました。

帰国後、海外留学を目指す方からは留学費用の工面についてよく質問されます。やはり費用の面で留学を躊躇したり諦めたりする方が多いようです。私自身に何かできることはないかと考え、UCバークレーの学生を日本に呼び、高校生や大学生と交流させるサマーキャンプを実施しています。

私は周りが自分よりも優れている事実を地頭の良さの影響だと錯覚し、努力を怠っていただけでした。不可能だと思うことの多くにこれが当てはまるのではないでしょうか。私の行動や経験が誰かの役に立ってくれるなら幸いです。

講演会のあとには懇親会が行われた

講演会のあとには懇親会が行われた


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