Knewton Day Tokyo 2017 ―Adaptive Learning Summit―

2017-05-01
オープニングの挨拶をするニュートンジャパン・田中晃 社長

オープニングの挨拶をするニュートンジャパン・田中晃 社長

3月29日(水)、ニュートンジャパン株式会社は、Global Business Hub Tokyo(東京都千代田区)において、「アダプティブ・ラーニング」をテーマとしたイベントを開催した。

基調講演
「Edtecイノベーションがもたらす21世紀の学び」

デジタルハリウッド大学大学院教授 佐藤昌宏 氏

デジタルハリウッド大学大学院・佐藤昌宏 教授

デジタルハリウッド大学大学院・佐藤昌宏 教授

「EdTechが興隆している背景には、インフラやSNS、デバイス、データベースなど、それぞれの要素において革命が起きていることが挙げられます」と佐藤氏。

EdTechイノベーションとは、AIやVRやIoTを使った教育にとどまらず、またこれまでの成功体験に縛られない、新しい価値を提案することだとの見解を述べた。

「社内起業家やティーチャープレナー、アカデミックプレナーも含め、私はリスペクトを込めて〝教育イノベーター〟と呼びます。21世紀の学びに必要なことは、未来を創る教育イノベーターが育つ環境を作ることではないでしょうか」

Q&Aセッション
「徹底解明 Knewtonのここが知りたい!」
モデレーター/佐藤昌宏 氏
スピーカー/Knewton Inc. President ライアン・プリチャード氏

Knewton Inc. President ライアン・プリチャード President

Knewton Inc. President ライアン・プリチャード CEO

佐藤 Knewton はプラットフォーマーとして、コンテンツホルダーやパブリッシャーとの連携を重視していますが、コンテンツを持たないことが有利だとお考えですか。

ライアン コンテンツのエンターテインメント性とテクノロジーを融合させてお客さまに届けることに価値があると考えています。いまは、専門性のある者同士がフィードバックしながら融合し、絶妙な価値を提供し合うタイミングだと認識しています。

佐藤 日本の教育はデジタル化が遅れていますが、どうしたら加速するのでしょうか。

ライアン テクノロジーで学習効果をいかにもたらすかを実証していくことが重要です。例えば、記憶力か忘却曲線を緩やかにするのか、難しい問題を解けるようになることなのか。そのパラメーターを絞ることがポイントだと思います。

日本の先進事例~Adaptive Learning in Japan

Classi・加藤理啓 副社長

Classi・加藤理啓 副社長

●Classi(株)代表取締役副社長 加藤理啓 氏
「学習支援プラットフォームClassi実践事例のご紹介」

Classiのシステムは、先生が主導する教室の授業で成果を出すことにフォーカスを当てている。学校に導入する際の課題を加藤氏は次のように話した。

「学校全体で取り組むべきです。学校側とコンテンツ提供側をつなぐポジションを機能させ、コンテンツの枯渇を防ぐことも課題です。また、スマートフォンが学びに向いていない面があると子どもたちに理解してもらうことも重要だと考えています」

学研塾ホールディングス 経営企画本部・木本充 シニアディレクター

学研塾ホールディングス 経営企画本部・木本充 シニアディレクター

●(株)学研塾ホールディングス 経営企画本部シニアディレクター 木本充 氏
「自立型個別学習G-PAPILSにおけるAIエンジン活用のご紹介」

15万問近い問題群を学習系統マップに紐づけ、単元同士の関連性の強弱も考慮したという木本氏。

「先生の力量の差を埋めるため、首都大学東京と共同研究でメンタリングのメソッドを確立しました。メンターは学習者の表情や人間関係など複数のエビデンスでアプローチします。最先端のAIとハートフルな教育の融合を目指しています」。

Z会・草郷雅幸 執行役員ICT事業部長

Z会 草郷雅幸 執行役員ICT事業部長

●(株)Z会 執行役員 ICT事業部長 草郷雅幸 氏
「21世紀型Online Academy Z会Asteria(アステリア)のご紹介」

今年3月、中学・高校生以上を対象とするサービス「アステリア」がローンチした。「Knewtonのテクノロジーを使った学習トレーニングと、Z会の個別指導の両輪で、学びを変えていきたいと考えています。今後は海外留学に結びつけるなど、子どもたちが主役で学ぶ機会を構築したいと考えています」。

パネルディスカッション
「学校・塾現場でのアダプティブ・ラーニングの現状と展望」

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子

【モデレーター】
(一社)iOSコンソーシアム 野本竜哉 氏
【パネラー】
広尾学園中学校高等学校 金子暁 氏
(株)中萬学院 木暮誠一 氏
聖徳学園中学・高等学校 品田健 氏
千葉県立袖ヶ浦高等学校 永野直 氏
(学)堀井学園 堀井章子 氏

野本 個別最適な学びについての考察を、それぞれお聞かせください。
金子 本校では、国内外の研究者が未解明なテーマの研究活動や、海外の大学の動画の翻訳活動など特殊なコースを設けています。将来を見据えて、生徒自身がやりたい研究に没頭してほしいと願っています。
品田 ICTの導入によって、生徒も先生も学校に拘束される時間を短縮し、学校に縛られることのない自由な教育を模索したいと考えています。
永野 生徒の自己負担でデバイスを購入してもらい、授業や学校行事、部活に活用しています。私自身は、生徒に寄り添う場面が少し便利になったと実感しています。授業動画をクラウドに置いたり、プレゼンテーションのツールも模造紙からパワポまでデジタルやアナログに関わらず自由に選択させています。
木暮 伝統的な学習塾のスタイルとiPadを導入した授業の両輪で展開しています。個別指導は一つの理想形ですが、同級生からの刺激など教育現場の化学反応も大切にしたいと思っています。
品田 昨年、数学の苦手な生徒8人に人工知能型教材を試しました。先生用の画面に「ケアレスミスが多い」「手が止まっている」などアラートが出るところが便利でしたね。先生は教室を歩き回り、専属トレーナーに徹しました。先生が全部を教える必要はなく、生徒の様子をよく見ることできると実感できました。
堀井 似たようなレベルの学習者が学び合って情報を共有しながら成長するのは限界があり、先生の働きかけが重要ではないでしょうか。
永野 確かに、先生の役割が分岐点ですね。課題やゴール、価値観や個性の違いを理解し合い、協力して達成するために支援する。それが学校であり社会です。何を学び、いかに社会に貢献するか、先生がアダプティブに対応していくべきだと思います。
金子 学校教育を根こそぎ変えるのではなく、どう積み重ねるかを考える方が成果が上がるのではないでしょうか。
野本 確かに、生徒のやる気を引き出すには伴走者が必要です。主体的に学び続け、変化の時代を生き抜くための選択肢として、アダプティブ・ラーニングの可能性に注目していきたいと思います。


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