
一般社団法人 かながわ民間教育協会・神奈川県私塾協同組合 共催 第26回かながわ教育シンポジウム
7月5日(日)新横浜国際ホテルにおいて「第26回 かながわ教育シンポジウム」(一般社団法人かながわ民間教育協会・神奈川県私塾協同組合 共催)が開催された。
かながわ民間教育協会・荒谷博孝会長が主催者挨拶を述べると、来賓の挨拶として、同協会理事で衆議院議員の牧島かれん氏、神奈川県教育委員会・桐谷次郎教育長、神奈川県・松森繁県民局長が26回を迎えた祝辞の言葉を述べた。
読書作文コンクール表彰式では11名の優秀者が表彰された。
課題図書の作者であり、作詞作曲家の望月翔太氏がお祝いの言葉を述べるとともに、自らプロデュースした「カノン」の演奏も披露され、会場は大いに沸いた。
この日の講演のテーマは「大きく変わる大学生の就職活動~キャリア教育を中学・高校現場へ」。
講師を務めたのは、NPO日本プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー協会の白根陸夫理事長。
まず大学生の就活に関し、今年は3月1日から会社説明会が解禁され、ここ数年変化する就職動向などを詳細に解説。
就活を長引かせず、「早く決めて残された期間勉学に専念する学生」は20%で、残りの80%は卒業まで就活を続けることになるという。
ちなみに上位20%は大学・学部・大学ランク(偏差値)などとはまったく関係ないとのことだ。
キャリアとは、意識して自己能力の向上と自己実現を図ろうとして、継続して努力する結果に得られる生涯における様々な仕事経験のこと。
キャリアビジョンとは、今後進みたい仕事上での明確な方向性だ。
キャリアビジョンの4つのタイプを挙げ、「戦略型」のタイプはビジョンがはっきりしており戦略も明確、なおかつ意志強固。
成功する確率が高い人だという。
キャリアについて考え、キャリアビジョンを明確にするためにも、大学生のみならず高校生や中学生にもグループディスカッションは有効とのこと。
例えば「何のために働くか」(お金のためではないという条件をつけて)、「やりたくない仕事を命じられたらどうするか」(会社を辞めてはいけないという条件をつけて)などについて議論しながら深く考えることも提案している。
講演のあとは「教育課題研究」。同協会・第二部会長の掛川忠良氏が「入試から見えるもの」を解説した。神奈川県立高校の入試は近年記述問題が増加し、問題量も増加。思考力・理解力を問う問題が増えているという。
また県立高校は再編が行われる予定で、今秋にも改革の実施計画素案をまとめ、年内には再編対象校を計画に盛り込み、来年度から実施していく方針とのことだ。