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    (株)unicoの濱田諒社長が描く療育・
    特別支援教育の未来

特性と社会とつなぐ力を育てる
(株)unicoの濱田諒社長が描く療育・
特別支援教育の未来

2026-04-01

「障害」はその子の特性ではなく環境との間に生じるもの

(株)unico 代表取締役社長 濱田 諒 氏

(株)unico 代表取締役社長 濱田 諒 氏

昨年10月、(株)サクシードが全株式を取得し完全子会社化した(株)unico(濱田諒社長 福岡県)。児童発達支援および放課後等デイサービスを展開する同社は「子どもたちの可能性を解放する」という理念のもと、子ども一人ひとりの内発的な力を引き出す支援を実践している。未就学期から学齢期までを一貫して支える体制を整え、特性と環境の関係性に着目した独自の療育観を構築。福岡を拠点に事業の拡大を続ける同社の歩みは、従来の“ 適応させる支援” とは異なるアプローチとして、注目を集めている。塾業界からの参入も増えつつある今、同社が掲げる理念と実践について濱田社長にうかがった。

教育観の原点と特別支援との出会い

教室の様子

教室の様子

以前、大阪で開かれた教育業界のセミナーで、(株)サクシードの高木社長と出会ったことが一つの転機となりました。福岡の拠点に来ていただき「一緒にやりましょう」とお声がけいただいたことが、今回のグループ参画につながっています。
私は幼いころから漠然と教育に関心を持っており、小学校の卒業文集にも「先生になる」と書いています。職業への憧れというよりも、勉強は好きで主体的に授業に参加しているのに、宿題を強制的にさせられるということに疑問を持ったことが原点です。自ら学びたいという想いが後の教育観の出発点になっています。
大学進学後は個別指導塾でアルバイトを始めました。最初は講師として働いていましたが、やがて教室運営も任されました。学校の授業についていけない子どもたちも多く、保護者とも話をする中で、学校での評価には「ひとりひとりの子どもの努力や伸びまでは十分に反映されにくい」側面があると感じました。絶対評価とはいえ学年に応じた学習内容の到達度で評価される以上、その前段階で頑張っている子たちの前進は見られなくなるからです。
私はまず、公立中学校の教員になろうと考えました。大学で教員免許を取得し、そこへ教育実習でお世話になった先生から「特別支援学校に来ないか」とお声がけいただいたのが特別支援教育との出会いです。自分が思い描いていた道とは違いましたが、そこでの4年間は私の教育観を根底から変えることになります。
特別支援学校で重度の知的障害と発達障害のある子どもと会ったとき、正直に言えば大きな抵抗を覚えてしまいました。その反応をしてしまったことへのショックと同時に、22年間生きてきた中で、こうした子どもたちと深く関わる機会がほとんどなかったことにも衝撃を受けました。社会の中で、どこか分断されていたのだと気づいたのです。しかし、大きかったはずの抵抗は数日もすると消え去り、子どもたちの存在がかけがえのないものになっていきました。「できる・できない」の他に大切にしなければならない価値があることを教えてもらいました。

就労支援で見えた「分からない」という課題

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特別支援学校の卒業生の多くが、遠方の作業所に通うなど、限られた進路に進む現実も目の当たりにしました。学校の中だけでは見えない社会の構造があると感じ、私は就労移行支援事業所へ転職しました。障害のある大人の就職支援に携わるためです。そこで、多くの方の生育歴を伺い、面談を重ねる中で、共通して耳にしたのが「分からない」という言葉でした。どんな仕事があるのか、社会がどうなっているのか、自分は何が好きで、何ができるのかすら分からない。障害があるから働けない、という単純な話ではありません。マイノリティであるがゆえに、経験の場を奪われ、自信を積み重ねる機会も失ってきた。その結果として、「分からない」という状態に置かれているのだと感じました。
支援者が手取り足取り導けば、就職させること自体はできますが、それでは依存が生まれ、長続きしません。私なりにたどり着いた答えは二つでした。一つは、「手の届くところに機会があること」。本人が「少しやってみようかな」と思ったときに、挑戦できる環境があることです。週1回の面談や軽作業など、ささやかな機会であっても意味があります。小さな一歩を自分で選び取れる機会が、積み重なっていくことが重要でした。もう一つは、「肯定的に関わること」。褒めるというより、その人の存在を否定せず、尊重し続けること。否定され続けてきた経験を上書きしていく関わりが、自信の回復につながると実感しました。他人にできることは限られています。だからこそ、「肯定的に関わること」と「機会を手の届く場所に用意すること」。これが、他者ができる最大限であり、同時に最低限やるべきことではないかと考えるようになりました。2017年から本格的に取り組み、これが現在のunicoへと発展し、今日に至ります。

unicoが定義する「障害」と「療育」

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私たちは、未就学児を対象とする児童発達支援と、就学児を対象とする放課後等デイサービスの両方を展開しています。未就学児の保護者は、「小学校で問題なく過ごせるようにしてほしい」と願われることが多い。その中で、私たちはまず「障害」という定義から共有します。
例えばASDの特性がある子は「空気を読めない」と言われることがあり、問題が起きると、「その子に原因がある」と捉えられがちです。しかし、その子が一人で過ごせる環境や周囲の支援体制が整っていれば、問題は起きません。つまり、障害とは特性そのものではなく、「特性と環境の噛み合わせが悪い状態」で生じ、環境が変われば障害は消えるわけです。

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社会はどうしてもマジョリティ基準で設計されます。右利き前提のドアや道具のように、無意識のうちに多数派に合わせられています。マイノリティの子どもたちは、その環境の中で「障害が生じやすい状況に置かれている」とも言えます。しかしながら、私たちは教室で「その子が過ごしやすい環境だけを用意する」ことをゴールにはしません。それだけでは、いつもの環境に戻ると再び困難に直面するからです。一方で、特性を矯正するような「空気を読めるように訓練する」といったアプローチも、大きな負担になる上、効果が薄いため選びません。私たちは、特性は前提として、「その場その場でまわりの友達に質問する」などその子なりに環境と適応する力を身に付けること。それを私たちは「療育」と呼んでいます。
「療育」という言葉は広く使われていますが、明確な法的定義がないため、共通理解のもと子どもたちと向き合っていけるよう、私たちなりの定義を持つようにしています。子ども自身が自分らしく環境と適応する力を身に付けられるよう支援すること。それが私たちの考える療育です。こうした考え方の延長線上に、現在のunicoの事業があり、理念に賛同してくださる方にフランチャイズ加盟(unicoでは「パートナーシップ制度」と呼称)をお願いする形で事業を拡大してきました。今回、サクシードグループに参画したことにより、教育というフィールドの中で、より広い接点を持てる可能性が生まれました。私自身の原体験から始まり、特別支援教育、就労移行支援を経てたどり着いたのが、「肯定」と「機会」という二つの軸です。それを子どもの段階から形にしていく。その挑戦を、これからも続けていきたいと考えています。

お問い合わせ
(株)unico
 HP:https://unico-jp.net/
 Mail: unico@unico-jp.net

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