
AJC(全国学習塾協同組合)森貞孝理事長の最新教育情報 第98回
こども性暴力防止法
先月号で「こども性暴力防止法」について書いた原稿のあと、直接こども家庭庁に伺って確認したこと、電話でもさらに1時間ほど質問して話し合ったこと、さらに8月22日に3時間ほどオンラインで視聴したことを加えて訂正・追加して、現状について説明をしていきたい。
子どもに対する性犯罪がニュースになり続けている。学校の教師や塾の講師が逮捕されたという記事がまたかと思うほど繰り返されている。これらを徹底して撲滅しようとして略称「こども性暴力防止法」が昨年国会に提出され、衆議院と参議院を通過して、令和6年6月26日公布された。
来年令和8年12月20日から実施される。そのような動きはなんとなく聞いていたはずでも、自塾にどのような影響があるか、何をしなければいけないか、を考えたことがある塾長はほとんどいないだろう。前回登録するには一定の講師数が必要な書き方をした。実際マスコミなどの取り上げ方もほとんどがそのようだったが、こども家庭庁の今回の法律の対象者は、子どもに直接かかわる人たちはすべて、つまり講師、パート講師、受付事務担当者、自転車等の整理や生徒の登塾時の交通整理、掃除などの担当者、自習室やテストの監督なども含める意向なので、小さな塾でも個人塾でも対象になることは出来るようだ。
講師の登録内容については正式には内閣府令で細則が決まるまで待たなくてははっきりしないが、①本人の氏名、住所、性別②生年月日③戸籍抄本等が必要で、対象者は除籍したものについても証明が必要になる。
また書類の提出は各塾が個々に提出が出来、書類の内容についての記録や保存、加除についても各塾が責任をもって行う。そしてその講師が続けて指導を続ける場合には、5年ごとに性犯罪歴の確認をし、再登録を繰り返す必要がある。
申請は各塾単位で行い、その際手数料をこども家庭庁に支払う。
申請時の記録は第三者の目に触れないように保存し、常にチェックできる体制であること、みだりに第三者の目に触れる状態であったり、虚偽の内容や、記録してなかったりした場合の罰則が厳しい。
さらに紛らわしい内容の広告やパンフレットであたかも参加しているように見えたり、同様の一部言葉を変えたりしたようなものに加入しているような書き方に対しては拘禁刑や罰金などが科せられる。
また研修を必ず受けること、パート講師も対象から外せないことなどがある。
一方すべてをクリアして認証を受けた塾は、そのマークを生徒募集のチラシや看板、制服、その他の募集材料として使用でき、安全な塾として公表されることになっている。
この法律は、現場の意見を取り入れてというよりも、性犯罪を撲滅する目的でこうしたいという考えをもとに作られたものだ。
学校や塾だけでなく、学童保育や放課後デイサービス、保育園、幼稚園など子どもたちが過去にいろいろな形で被害を受けているところすべてを網羅しようとしているが、当面の大きな対象は学校と塾だろう。
当組合は大臣認可の公的な団体であるため、積極的に組合員に対して申請を呼び掛けていく予定で、組合員の申請に対しては、条件さえ満たせば無料で資格取得できるようアドバイスしていく。とりあえず組合員に対して1月頃より説明指導を始めたい。

































