
シェアスタディラボ 総合型・学校推薦型選抜に特化した
城南進学研究社「推薦ラボ」を導入
合格を掴んだだけでなく精神面の成長にも大きく寄与
シェアスタディラボ(徳島県)
大学入試における総合型・学校推薦型選抜の割合が年々増加している。昨年度のデータによると総合型・学校推薦型選抜による大学入学者数は約31万人で、全入学者数の約51%を占めた。この傾向は今後も続くと予想されており、対策を迫られている学習塾も多いだろう。そんな中、株式会社城南進学研究社(下村勝己代表取締役、神奈川県川崎市)が提供する総合型・学校推薦型選抜向けの映像講座「推薦ラボ」が注目を浴びている。「推薦ラボ」は志望理由書作成や面接対策に特化した講座で難関大学まで対応が可能だ。慶應義塾大学法学部FIT入試や上智大学公募推薦入試等において、驚異の合格率達成をしている「城南推薦塾」が監修している。
一昨年から「推薦ラボ」を導入し、塾内に推薦入試専門塾を開講したシェアスタディラボの松岡伸行共同代表に導入の経緯や導入後の手応え、実績などについて伺った。
きっかけは競争に晒されていない子どもたちへの危機感
異業種から塾業界に入り、地元大手塾に勤務していました。生徒数が多い校舎を担当していましたが、人数が多いとどうしても落ちこぼれてしまう生徒が出てきます。当時は営業面でのプレッシャーもあり、生徒たちが辛い思いをしていると分かっていてもどうにもできないジレンマがありました。それならと、思い切って友人と共に独立したのが9年前です。現在は小学3年生から高校3年生までを対象にした塾「Share Study Lab.」を3校舎運営しています。集団指導で1クラス8名、個別指導は1対1の少人数体制。大手にはできないコアな部分にフォーカスしました。
地方は情報が少ないので教材や教育に関する情報にはしっかりアンテナを張り、意識して取りに行くようにしています。徳島県全体の人口が80万人を切り、徳島市内だけを見ても子どもの数は非常に減っています。地元の高校入試もあまり厳しくないため、子どもたちは競争に晒されておらず、とてものんびりしているのです。ここ数年、総合型・学校推薦型入試が増えてきましたが、その話を聞いても「小論文を書けば受かる」という感覚でいるため、夏休み前から小論文の練習をする子はほぼいません。この状況に危機感を抱き、私たちでできる対策を考えていたところに出会ったのが推薦ラボです。一昨年から導入し「徳島推薦入試専門塾」として既存校舎内に開講しました。ほかにも候補はありましたが、共同設立者の業務総指揮の島田と意見交換して決めました。導入の決め手となったのは、私たちのような地方の小さな塾に対しても非常に丁寧にサポートしてくださる城南さんの姿勢です。困りごとにも寄り添ってくれ、集客などでも適切なアドバイスをいただいています。
小論文指導が生徒にも先生にも変化をもたらした
推薦ラボのカリキュラムはとても取り組みやすく、生徒だけでなく講師にも好評です。最初は半信半疑だった生徒たちも受講後には「自分たちの考えが甘かった」と認識を改めてくれました。特に志望動機と面接がリンクしていることの重要さへの指摘は新鮮だったようです。また、小論文はほとんどの生徒が自分の意見とその理由を書けば良いと考えています。しかし、推薦ラボでは自分の意見を裏付けるデータや対立する意見、自分の意見に矛盾点があった場合の対処法、自分の意見が絶対ではないということへの指導やレクチャーがあり、驚きつつも真摯に受け止めていました。私たちが伝えてもなれ合いになってしまうことがあるので、非常によかったです。
講師たちも「こんなふうにアプローチしたら生徒たちは合格するのか!」と衝撃を受けており、生徒たちへの接し方にも変化がありました。それは「生徒の意見や考えを否定しない」ということです。自分の意見も、他人の意見も否定してはいけない。非常に大切なことですが、ついやってしまいがち。異なる意見に対しても一旦は受け止め、その上で自分の意見を伝えることを普段から講師も実践するようになりました。生徒たちにも次第に変化が見られるようになり、精神面での著しい成長を実感しています。
受講生の変化が非受講生へも波及
年内に合否が決まる推薦入試の場合、進路が決まった生徒がそのまま退塾したり、身が入らずクラスが騒がしくなったりという話をよく耳にします。しかし、当塾では合格が決まってすぐに辞めた生徒は一人もいませんでした。早いケースでも共通テストの直前まで、長いケースでは3月まで在籍しています。地元、徳島大学では共通テスト後に行われる推薦入試があるのですが、非受講だった生徒のサポートをする生徒もいました。自分の進路が決まったからもういい、ではなく、共同で学習するという空気感がそこにありました。どちらかというとネガティブな感情を持つ生徒が多かったのですが、推薦ラボの受講後は良い意味で自尊心が高まったようで、前向きな発言が増えました。こういった生徒たちの変化が非受講だった生徒、後輩たちへも良い影響を与えています。
導入から2年。受講者の90%以上、10名が慶應義塾大学や大分大学、高知大学などへの合格を掴みました。地方の中小塾にとって良い意味でのウリができたことに大変感謝しています。私たちは多様化する入試に対し、いろいろな大学受験の方法があることをきちんと発信していきたいと思っております。
お問い合わせ
(株)城南進学研究社 法人事業部
mail:hojin@johnan.co.jp