
教育資源としての民間教育 第88回
公益社団法人 全国学習塾協会 安藤 大作 会長
学習塾が社会的インフラとなる時代に向けて
現在、全国の小中学校では、不登校児童生徒の増加(34万人超)、教員不足、精神疾患による早期離職など、教育環境の継続性に関わる問題が山積しています。特に地方では、教員採用試験の倍率が極端に低下しており、今後の担い手不足が深刻化することが懸念されています。こうした中で、民間教育に求められる役割は補助的なものではなく、もはや社会基盤の一部といっても過言ではありません。
例えば、総合型選抜をはじめとした大学入試改革に対応した学習支援や、発達障害、不登校、帰国子女など多様なバックグラウンドを持つ子どもたちへの学びの保障など、学習塾の存在が不可欠な領域は広がる一方です。さらに、ICTやAIの活用によって個別最適化学習が可能になりつつある現代において、その活用主体としての塾の立ち位置もより重要性を増しています。
また、大阪における私立高校無償化の流れなど、公教育制度の変化も私たちの現場に影響を及ぼしています。進学選択肢の拡大とともに、家庭の経済格差を超えた多様な進路支援が求められる中、学習塾が果たす進路指導の役割も今後ますます問われていくでしょう。
そのような社会的背景の中で、学習塾業界が果たすべきは「信頼性の確保」と「地域連携の強化」であると私たちは考えています。民間教育が多様な子どもたちを受け止める場であるためには、安心・安全、そして質の担保が必須です。また、地域の学校、家庭、行政と連携しながら、教育課題に包括的に取り組む姿勢こそ、今後の民間教育の進むべき道ではないでしょうか。
全国学習塾協会は、今後も公益法人としての責任を持ち、教育政策への提言や会員塾のサポートを通じて、業界全体の社会的信頼の向上に尽力してまいります。塾が社会的インフラの一端を担う存在として、より一層その意義を発揮できるよう、皆さまと共に歩んでまいりたいと思います。
最後に、公益社団法人全国学習塾協会では、塾の国に対する影響力のために、そして全国の塾の教室現場と子どもたちの未来のために動いている団体です。全国学習塾協会の活動にご理解いただき、協会未加入の事業者の方はご加盟していただけますよう、毎号にわたり恐縮ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

































