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    公益社団法人 全国学習塾協会 安藤 大作 会長

教育資源としての民間教育 第84回
公益社団法人 全国学習塾協会 安藤 大作 会長

2025-02-03

社会とともに歩む塾業界の新たな1歩

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さて2025年も早くも1カ月を過ぎましたが、今月号も当協会の社会的な役割について筆を取れればと思います。公益社団法人全国学習塾協会は、塾という産業が社会の中で息づいていけるように、立法府や行政とのやりとりをし続けています。子どもたちの現場からは遠いようでも、決して子どもたちとの現場と無関係な団体ではありません。空気中の酸素のように目には見えずとも、重要な役割を担っています。
2025年に入り、塾業界が果たすべき社会的責任と役割がますます重要になっています。当協会は、教育業界全体が抱える課題を解決するため、具体的なアクションを進めています。その一つとして、2024年に成立した「こども性暴力防止法」に基づく運用詳細の策定において、塾業界の代表として意見を反映させることに取り組んでいます。このような法制度への参画は、業界の信頼性向上につながる大きな1歩です。
また、地方自治体の財政状況や教員不足の深刻化を背景に、民間事業者による学校業務の委託が増加する流れがあります。この中で、塾業界が担う役割の拡大は避けられませんが、その信頼性と質の向上が不可欠となります。私たちは、「安心して任せられる塾」としての認識を広めるべく、認可塾制度の普及や品質管理の強化を推進しています。
さらに、公益法人として、個々の事業者の成長だけでなく、業界全体の健全な発展を目指す取り組みを継続しています。例えば、生徒募集や教育成果の向上といった各塾の独自の目標を尊重しつつ、共通の基盤としての倫理規範やガイドラインを整備しています。このような取り組みは、教育の多様性を保ちながらも、塾業界の統一感を高めることに寄与すると考えています。
これからの塾業界には、予測不能な社会変化に柔軟に対応する力が求められます。しかし、その対応は一つの事業者だけで完結するものではなく、業界全体の協力が必要です。当協会は、そのための「場」として機能し続けるべく、引き続き努力を重ねてまいります。
公益社団法人だからできること、全国学習塾協会だからこそできることを活動していきますので、2025年がさらに飛躍の年となるよう、皆様のご協力をお願い申し上げます。


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