難関大受験専門塾・現論会 第1回ブランド総会 開催
難関大受験専門塾・現論会(株式会社言楽舎/東京都新宿区)の第1回ブランド総会が10月28日(土)、FC加盟校の代表者などを招き、コンファレンススクエアエムプラス(東京都千代田区)で開催された。同塾は関東・関西・東海エリアに直営校4校とオンライン校、FC加盟校12校を展開して実績を積み上げている。この総会では、同社執行役員である寺田貴博氏の司会のもと、同社代表取締役の柳生好之氏が「現論会の理念」を、取締役の西尾彰将氏が「現論会のこれから」をテーマに講演した。
絶対に譲れないという理念を共有するために
「現論会には、これだけは絶対に譲れないという理念があります。それをFC加盟校の皆様と共有するために、第1回ブランド総会を開かせていただきました。
もともと私は塾の非常勤講師からこの仕事をスタートさせました。20年にわたる私の講師人生の中で特に印象に残った生徒話を最初にさせていただきます」
柳生氏は第1部の講演「現論会の理念」の冒頭でこのように述べ、ある生徒に関するエピソードを語り始めた。彼は公立中学でテニスに打ち込み、中3から受験勉強を始めて偏差値50の県立高校に進学したという。高校ではロックに目覚め、ギターの練習に明け暮れていたそうだ。勉強はまったくせず、模試の成績は400人中398位。それでも大学に進学したいという思いがあったので、担任の教師にその希望を告げると「無理だ」と言われた。そこで高校にもあまり行かなくなり、高校を中退。ミュージシャンになるために上京して専門学校に行こうと考える。両親に相談したところ「大学ならお金を出す」と言われたので、彼はビッグなミュージシャンの多くがどの大学の出身者なのかを調べてみた。すると、それが早稲田大学だと知ったのだ。そこで彼は映像授業と参考書の2つを使って勉強し、見事、早稲田に合格を果たした。彼はこの体験を多くの生徒に共有したいと思い、ミュージシャンではなく予備校講師になることを決意。東進ハイスクールやスタディサプリの映像授業に出演するとともに参考書や問題集を20冊上梓する。その中の1冊が10万部突破のベストセラーになった。
愛を持って生徒を認め支えるコーチングが必要
「すでにおわかりいただけたと思いますが、この生徒は私のことです。現論会の原点は、こうした私の経験の中にあります。
私は『映像授業』と『参考書』だけで早稲田に受かりました。だから、誰でもこの2つだけで難関大学に行けると考えていました。しかし、それは間違いでした。この2つに加えて『信念』と『自分を信じてくれる人』が必要だったのです。
私には『信念』がありました。『東京に行ってビッグになる』という信念です。
そして『自分を信じてくれる人』がいました。予備校の先生です。私が早稲田に行きたいと担任の先生に相談したところ、先生は『受かるわけないだろ』と呆れられました。早稲田に合格したあと、両親に聞くと『日東駒専に受かってくれたら上等だろう』と思っていたそうです。予備校の先生だけが私に『この映像授業とこの参考書で勉強すれば、君なら受かるよ』と言ってくれたのです。いくら信念があっても、自分を受け入れ、信じて伴走してくれる人がいなければ高い目標は達成できません。つまり、難関大学に合格するには『参考書』×『映像授業』×『コーチング』が必要なのです。
私が見る限り、本来の意味を踏まえてコーチングを行っている塾はほとんどないように思われます。ですから、このブランド総会では現論会がコーチング塾であることを皆様の心に深く刻んでいただきたいと考えています。
私は最新のコーチングとは『人が自らを成長させることを、愛を持って観察し、認め支えてあげること』だと考えています。
受験生であれば、誰もが『成績を上げたい』『志望校に合格したい』と思っています。しかし、その生徒の思いを無視して、講座を取らせようとする塾があります。現論会は、こういうことはしません。生徒の好みをしっかりと把握した上で、その生徒が伸びるイメージを持ち、しっかりと寄り添って成績を上げていく塾なのです。
そのため、現論会は計画遂行率が極めて高いサービスになっていると思います。生徒の90%以上が本人の計画通り勉強が進んでいます」
最も大切にしている理念は「生徒ファースト」
柳生氏は現論会のこうした姿勢や精神を「生徒ファースト」という1語に集約。これは現論会が最も大切にしている理念であり、すべてのサービスがこの理論をもとに組み立てられていると力強く述べた。
「現論会において、一番優先されることは、生徒がしっかり成績を上げて大学に合格することです。そのプロセスの中に当然、私たちやFC加盟校の皆様の成長・利益があります。幸いなことに加盟していただいて2年目の皆様は基本的に全員黒字を達成されています。理由は様々にあるのですが、一番の要因は『生徒ファースト』にあると私は確信しています。
FC加盟校の皆様には共通点があります。ご自分のお子さんのために大学受験について調べていたら、現論会に辿り着いたという共通点です。やはり、最後に勝つのは、ご自分の子さんを通わせたくなる塾だと私は思っています。そして、現論会のブランドを皆様といっしょに揺るぎないものにしたいと考えております。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします」
加盟校の皆様のご尽力で奇跡としかいえない成果を
その後、西尾氏が第2部の講演「現論会のこれから」を始めた。なお、西尾氏は柳生氏の教え子であり、柳生氏のコーチングによって東京大学に合格している。
講演のサブタイトルは「過去5年間の振り返りと今後5年間の約束」であり、西尾氏はこれまでの5年間にわたる現論会の軌跡を辿った。現論会は2018年にオンライン校と新宿校を立ち上げ、2020年には初のFC校である横浜校を開校。破竹の勢いで生徒を集客し、数カ月で黒字にした。さらにオンライン自習室を開校し、700名を集客。東大教室も開校する。2021年には千種校、藤沢校、四条烏丸校を開校し、全校舎を黒字に。2022年にはなんば校、梅田校を開校。そして今年2023年には南浦和校、西葛西校、三宮校を開校し、数カ月で黒字を達成させたあと、青葉台校を開校したと語った。
次に西尾氏は「現論会のフェーズ」と題して第一から第五までのフェーズについて述べた。第一は2018年から2019年までの「サービスの確立」である。このフェーズでは、MARCH以上の合格100%を達成し、京都大や名古屋大学などの医学部医学科を始め、難関大学合格者を輩出した。
第二は2020年から2023年までの「拡大準備期」。合格率を劇的に伸ばす逆転コーチングや「日本で一番教材に詳しい塾」宣言など、塾業界の常識にとらわれないシステムで確固たる地位を築こうとしているフェーズだ。
第三は2024年からの「拡大期」である。「映像授業」×「参考書」×「コーチング」というブランディング、そしてスタディサプリ講師がつくった唯一の塾であること。これらを強みにして2028年には校舎数を現在の17校から100校へ、生徒数を現在の300名から3000名に増やすことを目標としたフェーズだ。
第四は2029年からの「成熟期」。このフェーズでは2029年までに校舎数を500校に、生徒数を1万5000名に増やすことを目標に掲げている。
また、2024年から今後を第五のフェーズとして「事業多角化期」と位置づけ、総合型選抜への取り組みや海外展開を目指すという。ここまで語り終えると、西尾氏は次のように語った。
「現論会は、FC加盟校の皆様のご尽力により、直営校だけではなしえなかった、奇跡としか言いようのない結果を残せています。これからますます信じられない世界を目指してまいりますので、お力添えのほどよろしくお願いいたします」
続いて質疑応答が交わされたあと、会場をKKRホテル東京に移し、大感謝祭が開催された。