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小林由香氏による「新人スタッフ向け誌上研修」

2022-04-01

『仕事の基本マスターブック』、
『人が育ち組織が活性化する学習塾向け人事制度の作り方』の著者
小林由香氏による誌上研修

アイウィル株式会社 代表取締役 塾経営・人事戦略コンサルタント 小林 由香

アイウィル株式会社 代表取締役 塾経営・人事戦略コンサルタント 小林 由香

新年度が始まりました。中学受験部の小学生は2月から、中学部は3月から、新中1生は春期講習からなど、実際は塾の新年度は既にスタートしているところが多いかもしれませんが、春期講習が終わると本格的に新しい年度が始まります。準備は万端でしょうか?
今回は、『仕事の基本マスターブック』や『人が育ち組織が活性化する学習塾向け人事制度の作り方』の著者・小林由香が、新年度のスタートにあたり、新入社員向けの誌上研修をお届けします。

新入社員のみなさんへ

新入社員の皆さん、学習塾業界へようこそ!塾での職業生活にも慣れてこられたころでしょうか?一部の大手塾を除くと、日常の業務から離れてじっくりと集中的に研修を受ける機会は少ないかもしれませんので、最初の心構えとして必要と思われる考え方の一部を、この紙面を借りてご紹介したいと思います。

1.塾の先生は「教育者」である
2.学習塾は「サービス業」である
3.塾に勤めるということは「企業人」
 ということである

学習塾業界に職を得られた方は「教育に携わりたい」という動機の方が多いと思うので、1番の「教育者」に違和感を持たれる方はあまりいないでしょう。ただ、教育者というのは、単に「学校の勉強を教える」「進路の相談にのる」という〝先生業〟の意味合いだけではないはずです。
「先生」には、師匠という意味もありますが、人生の先輩として尊敬され憧れられるような存在であってほしいと思います。このように考えると、あなた自身が塾での毎日の業務にイキイキと取り組んで、日々の仕事を通して成長を遂げる生き方をしていないと、生徒から見て魅力的には感じられないことでしょう。仕事に慣れるまでは初めて体験することばかりでとても仕事を楽しむとまではいかないかもしれませんが、教育者としての究極の姿は、人生の先輩として「この人のようになりたい」と憧れられるような存在になることだと思いますので、ぜひこのような姿を目指してください。
次に、学習塾は「サービス業」であるという視点を忘れてはなりません。新入社員であろうが保護者や生徒からは「先生」と呼ばれ、ついマヒしてしまいがちですが、わたしたちは顧客の求めるサービスを提供する仕事に就いているということを常に意識する必要があります。
学校教育との一番の違いは、〝わざわざお金を払って〟通ってきてくれているということ。しかも、あなたの塾を〝選んで〟来てくれているということ。生徒や保護者のニーズをしっかりと確認して、期待に応えられるよう仕事をしましょう。最後に、「企業人」であるという視点。あなたは一企業人であり、また組織人でもあります。
教育者という響きは好まれても、企業人や組織人と言われるととたんに抵抗感を示す人もいますが、学習塾という民間企業に就職した以上、あなたは企業人であり組織人です。

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企業である塾には、教育に関する方針だけでなく、経営理念や経営方針があり、経営上の目標があります。ボランティアではありませんから、生徒を勧誘して集めたり、受講科目を増やしてもらうよう働きかけたり、ときにはチラシ配りをしたり勧誘電話をかけたりという営業活動も求められます。私企業である以上、利潤追求は当然のことであり、塾に勤める企業人は、これらの営業活動も厭わず担わなければなりません。
そして、組織には指示命令系統がありますから、上司の指示に従って授業以外の教室運営の仕事を行ったり、会社全体の横断業務に携わることを求められたりすることもあります。塾の先生の仕事は授業だけではないと理解して、一日も早く自塾の仕事の全体像をつかみ、組織の一員として担当できる業務を増やせるように心がけてください。
教育者であり、サービス業に従事する者であり、企業人・組織人であるという3つの観点に、黄金のバランスがあるわけではありません。新入社員と経験を重ねたベテラン社員では求められる内容もレベルもバランスも異なってくるでしょう。まずは、自分に求められていることを正しく理解することが肝要です。
そのための一助となるのが、あなたの塾の「人事制度」を理解することです。
人事制度には、それぞれの等級(グレード)に求める職務内容やレベル、取り組み姿勢などを示した「職務等級基準書」、特定の期間にどれだけその基準を満たしたかをチェックする「人事評価表」などがあり、その結果に応じてどの程度給与が上がったり賞与が支給されたりするのかがルール化されたものです。これらを正しく理解すると、自分に何が求められ、そのバランスはどのようなものであるかが一目でわかります。評価のために頑張ると考えると何だか点取り虫のようで抵抗感があるかもしれませんが、人事制度には塾の方針が反映されており、また社員の成長ツールとして活用されていることが多いので、人事制度の内容をよく理解して、それにのっとって自分の成長目標を掲げるのは理にかなったことであると言えます。逆に言うと、自塾の方針や求められている取り組み姿勢、成長スピード・レベルなどをおろそかにして自分勝手な目標に向かっても、独りよがりに陥る危険性もあります。
学習塾で職業人生のスタートを切るにあたり、塾長や上司に自塾の人事制度について教えてもらい、自分に今最も求められていることを確認してみるのも良いかもしれません。

塾長・教室長さんへ

新入社員を迎えて最初にやるべきことは、自塾の理念や方針をきっちりと語ること。社会人マナーも授業力研修ももちろん大切ですが、スタッフ育成の土台となるのは自塾の方向性を理解させ、方針を共有することです。
その際に自塾の人事制度を活用すると、制度そのものの説明になるだけではなく、自塾の求める人材像を明確に伝えることができます。もし、あなたの塾の人事制度が単なるボーナスの査定のツールになってしまっているならもったいない話です。ぜひこれを機会に、基準書や評価表を見せながら人材育成ツールとして活用してみてください。
人事制度を使った人材育成の一番のメリットは、現状(新入社員としてスタートを切った現時点)だけでなく、将来のキャリアや職業人としての成長を見通すことができる点です。 せっかく縁あって自塾の仲間となった社員です。将来の夢を語り合いながら、毎日を充実して過ごせるよう、温かく力強くサポートしてあげてください。

人が育ち組織が活性化する学習塾向け人事制度の作り方

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一般企業とは事情の異なる学習塾業界に完全特化した人事制度の考え方や作成ノウハウを、プロの人事コンサルタントが徹底解説。
人事制度で「理念の浸透」「経営課題解決」「人材育成」を実現しよう!塾長必携、社員を一人でも雇ったら読む本。
小林由香 著 塾と教育社 刊
A5 版160 頁 2,640円(税込)
※お申し込みはこちら


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