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私塾ネット 第18回全国塾長・職員研修大会 設立20周年記念大会

2021-06-01

日本のシステムを変える。〜もちろん教育も〜

私塾ネット 理事長 仲野十和田氏

私塾ネット 理事長 仲野十和田氏

私塾ネット(全日本私塾教育ネットワーク)は、4月18日(日)東京都品川区のきゅりあんにおいて、20周年記念式典と第18 回全国塾長・職員研修大会を開催した。今回は初めてオンラインでの参加も可能となり、会場に行けない塾関係者や学校関係者などがオンラインで参加した。
記念式典では来賓の祝辞、功労者の表彰式などが行われ、研修大会では、全国学習塾協同組合副理事長で、15年ほど塾経営の経験を持つ小説家の高嶋哲夫氏が「日本のシステムを変える。もちろん教育も。」をテーマに講演を行った。

功労者の表彰などが行われた「20周年記念式典」

功労者の方々

功労者の方々

オープニングは、映像で贈る「私塾ネット20年」。2001年から20年間の様々な活動が映像に映し出され、その後、私塾ネット理事長の仲野十和田氏(ナカジュク・東京都)が挨拶。
「本日はお忙しい中、多くの方々にご参加いただき、ありがとうございます。私塾ネットに入会して本当に多くのことを学ばせていただきました。学びというのは人との出会いによってつくられることが非常に多いと思います。これからの教育は教師が一方的に知識を伝えるだけでなく、一人ひとりの多様性に応じていくことがとても重要な要素になってくると思います。知識や技能を伝達するというよりも、我々は考え方や導き方を伝えていく立ち位置にあるのではないかと思います。その意味でも、今日の講演は非常に参考になるのではないかと楽しみにしております」

来賓の祝辞では、私学を代表して駒込学園中学高等学校の河合孝允校長がお祝いの言葉を述べた。
「20周年、ご祝辞を申し上げます。おめでとうございます。AIが台頭し、あと10年以内には今ある仕事の6割がなくなると言われる中、そのときにどんな能力を身につけて子どもたちを社会に送り出すのがいいかが課題になっております。私学と私塾が手を携えて、その対策をきちんとやっていかなければなりません。皆さま方とご一緒に新たな教育に邁進したいと思っております。本日はまことにおめでとうございます」

左から全国学習塾協会 会長 安藤大作氏、駒込学園中学高等学校 校長 河合孝允氏、埼玉県私塾協同組合 理事長 坂田義勝氏

左から全国学習塾協会 会長 安藤大作氏、駒込学園中学高等学校 校長 河合孝允氏、埼玉県私塾協同組合 理事長 坂田義勝氏

学習塾団体を代表して、(公社)全国学習塾協会の安藤大作会長がオンラインで祝辞を述べた。
「おめでとうございます。私塾ネット様と全国学習塾協会は、全国規模の10の塾団体によって構成される全国コンソーシアム協議会で共に活動している同志です。そのコンソーシアム発足から6年が経ち、学習塾の皆さまの声を一つにして、各省庁、政治や社会の方々に届けられるようになりました。これもひとえに私塾ネット様をはじめとする学習塾団体の皆さまのおかげです。これからも学習塾に通う多くの子どもたちのためになる活動を私塾ネット様と共に続けてまいる所存です。本日はまことにおめでとうございます」

次に、功労者に感謝状が贈呈された。この10年、私塾ネット各エリアおよびセンターで、代表を務めてくださった方や長年代表を務めてくださっている方、そして広報作成に貢献してくださった方が表彰された。

功労者を表彰

功労者を表彰

功労者賞
【北海道・東北】入江 昌徳 先生(札幌進学教室)
        渡部 信雄 先生(学習塾尚志舎)
【関東】大住 明敬 先生(聖学舎)
【中部】松本 紀行 先生(チャレンジ学院)
【中国】佐藤 將紀 先生(若竹塾) 
    北川 健司 先生
【四国】湯口 兼司 先生(湯口塾) 
    寺嶋 謙次 先生(学習院セミナー)
【センター】谷村 志厚 先生(AIM学習セミナー) 
      城 忠通 先生(芸城学院)

高嶋哲夫氏の講演
「日本のシステムを変える。もちろん教育も。」

努力すればなんとかなると思っていたが、
どうにもならなかったUCLA時代

研修大会では、全国学習塾協同組合副理事長で、15年ほど塾経営の経験を持つ小説家の高嶋哲夫氏が講演。
「日本のシステムを変える。もちろん教育も。」をテーマに、自身の経験を踏まえながら、日本のシステムや教育を変える必要性などについて語った。
高嶋哲夫氏は1949年岡山県玉野市生まれの小説家。慶應義塾大学大学院修士課程修了後、日本原子力研究所(現・日本原子力研究開発機構)研究員を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に留学。1981年に帰国後、学習塾を経営。1999年、『イントゥルーダー』で第16回サントリーミステリー大賞・読者賞をダブル受賞し、本格的に作家デビューするという経緯を持つ。

高嶋哲夫氏

高嶋哲夫氏

小学生のときには、よくクラスの児童を図書館に連れて行ってくれる先生と出会い、『ファーブル昆虫記』『キートン動物記』『怪盗ルパン』『シャーロック・ホームズシリーズ』などを読みふけり、中学生のときには夏は毎日海に行って遊び、瀬戸内海の島で魚をとったりした楽しい思い出があるという。高嶋氏が入った高校は勉強に関して非常に厳しく、1年次は成績上位150名で3クラスをつくり、他のクラスとは違う副教材を使い、2年次には理系と文系の2クラスに絞られていたという。当時は岡山大学に数十名が合格した。

大学院の修士課程を終えると、日本原子力研究所(現・日本原子力研究開発機構)に勤務したが、就職前に行ったアメリカ旅行の体験が忘れられず、3年勤めたあと、日本原子力研究所を辞めてUCLAに留学した。
「当時、20代の半ば過ぎでしたが、恐いものはなかったですね。とにかく頑張れば何でもできると思っていました」
ところが、UCLAの授業を受けてもほとんど理解できなかったという。
「授業がわからないという要因は2つあると思います。一つは英語がわからない。もう一つは、これは非常に重要なことですが、自分の科学分野に対する能力です。自分が思っているほどその能力がなかったんだと思います。要するに、努力では越えられない壁があるということです。実際UCLAにいたときは、夢にまで見るほど勉強に明け暮れました。しかし、授業中ノートを一生懸命とって、帰ってからそれを見ると、1行も理解できないのです。これはもう、絶対めげますね。

これまで何百回も『科学者志望だったのが、なぜ作家になったのか?』と聞かれましたが、単純な話で、アメリカで落ちこぼれたからです。自分の能力を初めて客観的に見て、向いていないというよりは駄目だと思いました。
しかし非常にラッキーだったのは、UCLAの日本人の中に複数の作家志望者がいたことです。彼らの影響もあって私は作家を目指すことにし、帰国すると、学習塾を経営しながら小説家を目指すことにしたのです。
30歳近くまでやってきた勉強は、決して無駄ではありませんでした。例えば、サントリーミステリー大賞を受賞した『イントゥルーダー』は原子力と地震の関係を書いたものですし、ノンフィクションの『福島第二原発の奇跡』はエネルギーフォーラム賞優秀賞を受賞しておりますが、私が勉強してきたことが非常に役に立っています」

私塾ネット 会長 鈴木正之氏

私塾ネット 会長 鈴木正之氏

人間は平等ではない。努力では越えられない壁がある

「人間というのは、はっきり言って平等なんかではありません。これは権利の上で平等であって、努力すれば何でもできるというのとは違います」と述べる高嶋氏。
例えばアインシュタインの特殊相対性理論、E = mc² という数式があるが、このmから宇宙につながるようなイメージができる人が実際にいるという。
「人には得手不得手というのがものすごくありますから、教育者というのは、子どもたちの得手不得手を見つけ出してあげ、得手をさらに伸ばしてあげるのが、本当の教育ではないかと思うようになりました。昔はすべて努力で解決できると思っていて、人が2時間で理解できることを4時間やれば絶対に負けないという意識がありましたが、実際はそうではありません。努力では越えられない壁があります。世界トップレベルの人たちは、才能がある上になおかつ努力もしています」

得意分野の能力を最大限伸ばしてあげるのが
本当の教育

この30年で世界の状況は大きく変わり、産業界も大きく変化し、さらにこのコロナ禍でも変化しているのはご存じの通りだ。すなわち、このような現実に対応できる人、対応できる国でなければ今後は生き残っていくのが難しいと高嶋氏は述べる。
「それと、自分を知ることは非常に大切です。これが今の子どもたちはできていないように思われるので、それをやってあげるのも、本当の教育だと思います。先ほども言いましたが、好き嫌いや得手不得手を見極め、得意分野を伸ばす方が子どもたちにとっても幸せだと思います。数学などというわけのわからないものを嫌々ながら勉強しても意味がない。だったら、自分の本当に好きなことをもっと伸ばしてあげた方がいい。でもしかし、矛盾しているようですが、一見無駄な努力も決して無駄ではないことも事実です。
私の母は、亡くなるまでの3年間施設で過ごしましたが、そこで働いている方々は、人一倍の優しさ、根気強さを持っていて、それもまた優れた才能だと思います。あるいは私にはない才能といえるかもしれません。そういった方々が自分の仕事を誇りに思い、それなりの対価を得られるような社会というのが私は一番理想だと考えます」

田中宏道 実行委員長(右から2番目)と実行委員の皆さま

田中宏道 実行委員長(右から2番目)と実行委員の皆さま

オンライン授業が増えている昨今、そのシステムに慣れていかなければ、塾はたぶんおいていかれるだろうと高嶋氏は語る。
「とにかく新たな変化に対応するために、日本の様々なシステムを変える必要があると思います。教育においては、小中学校では基本的なことを学び、高校ではもっと一人ひとりに適した専門的なことを学ぶ必要があろうかと思っています。学習塾は、生徒一人ひとりに合わせた学力の伸長と、個々の能力を引き出していくことが求められるでしょう。さらに、セカンドファミリー的な役割を担うことも、塾に求められているように思います」

その後、オンライン参加者も含めてグループでディスカッションし、意見をまとめて発表。
私塾ネットの各エリアからはふりかえりと感謝の言葉が述べられ、最後は私塾ネット会長の鈴木正之氏(いぶき学院・東京都)が謝辞を述べた。
「何かをしたいから合格を目指すはずなのに、合格自体が目的になってしまっているように思います。合格はあくまでも手段です。だったら高嶋先生がおっしゃるように、生徒の得意分野や長所をどんどん伸ばしてあげるのがいいと思います。コロナ禍の中、会場に来ていただいた先生方、オンラインで参加していただいた先生方、御礼申し上げます。どうもありがとうございました」


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