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あすなろEXE 「正解を見つける力」から「答えをつくる力」へ

2021-05-06

[左] 『13歳からのアート思考』の著者 末永幸歩 氏 [右] あすなろEXE  木村節三 理事長

[左] 『13歳からのアート思考』の著者 末永幸歩 氏
[右] あすなろEXE 木村節三 理事長

第136回 あすなろEXE
VUCA時代にこそ求められる“アート思考”

KEC教育グループ(ケイ. イー. シー.(株)木村剛代表取締役社長・大阪府)は、1974年に塾として創業以来、“ 生涯実践教育” を使命に、受験進学指導を始め有能な職業人・企業人・社会人・国際人を育成し、激変する時代に即応しながら業界を牽引してきた。また、KEC教育グループは、参加者同士の交流を図りビジネスチャンネルを広げる場として、大阪を中心とした関西の経営者、経営幹部、次世代経営者、個人事業主等を対象にした異業種交流・講演会「あすなろEXE」を主宰していることでも知られる。
コロナ禍のもと、VUCA(※参照)が加速する中で迎えた第136回「あすなろEXE」は、『13歳からのアート思考』の著者 末永幸歩氏を講師に招き、会場でのライブとZoomによるWEB参加のハイブリッド形式で、教育やビジネスに活きる“ アート思考” の魅力を学び合った。
※ VUCA V:Volatility 変動性 U:Uncertainty 不確実性 C:Complexity 複雑性 A:Ambiguity 曖昧性

〝アート思考〟、それは自分なりの視点で世界を見つめ、自分だけの答えをつくること

開会に先立ち、理事長の木村節三氏が挨拶。最近、〝変な名前のパン屋さん〟が売れ行き好調という話題を取り上げた。変な名前とユニークな広報、本物志向の高級食パンというギャップが新鮮なインパクトとなり、リピーターを増やしている。この「着眼」と「発想」を活かしたマーケティングは、本日の講話と通じるものがあると話した。
「自分を色で表すと何色ですか」というプチワークで会はスタート。言葉で自己紹介するのではなく、好きな色を選び自己を表現する過程で、いつもとは違う自分の一面と向き合う体験をする。
プチワーク後、末永幸歩氏が登壇。末永氏は、東京都内の公立・国公立中学校・高校で美術教師を勤め、現在は、小学校から大学まで様々な学校での出張授業・講義、オンライン教育機関での授業、社会人向けのアート思考講座、企業研修などを開講し活躍中だ。
「美術と聞くと、モノを描いたりつくることだと思われがちですが、自分なりの視点で世界を見つめ自分だけの答えをつくることをアートとしてとらえています」と末永氏は話す。末永氏の授業・講義を1冊の本にまとめた「13歳からのアート思考」では、20世紀に活躍したアンリ・マティス、パブロ・ピカソ、アンディ・ウォーホールらがアートの常識を次々と打ち壊し、自分だけの答えをつくっていく、すなわちアート思考の過程をたどっている。「本日のテーマは、『主観でアートを鑑賞し自分の答えをつくる』です。専門的な知識に基づく鑑賞ではなく、主観で鑑賞し、自分だけの答えをつくることにトライします」と述べた。

キーワードは「主観」。アート鑑賞ワークを通して主観を深める

前半では、(1)アウトプット鑑賞、(2)視点替え、(3)勝手にタイトル付け、という流れで、アート鑑賞ワークを実践。後半は、(1)あるアーティストのアート思考、(2)キーワードは「主観」、について、末永氏が講話を行った。

前半のワーク/アートワーク鑑賞

アート作品をじっくり鑑賞し、気がついたこと感じたことを書き出していく。ポイントは3つ。①ありのままをディスクライブする(書き表す)②感じたこと、思いついたことを箇条書きで書く③自分自身に問いかけ、どこからそのように感じたのかその根拠をたどる。これらを10個、20個、30個と書き出す。
気に入ったアウトプット3個に〇をつけ、グループ内で発表し合う(オンライン参加者はブレイクアウトルームで実践)。他の人の意見を聞くことで、新たに気づいたことや思ったことをさらに5個アウトプットしていく。
続いて、視点を替えるキーワード(どんな音が聞こえる? 時間を想像してみようなど)に従い10個をアウトプット。その後、同じキーワードでアウトプットした者同士で考えを紹介し合い、さらに思いついたことをアウトプットする。
すべてのアウトプットから気に入ったもの一つに〇をつけ、作者になりきってタイトルをつけ、その理由も添える。グループで紹介し合ったあとに全体でも発表。最後にワークを通して気づいたこと、考えたことを全員で共有する。

後半/アート思考について

(1)あるアーティストのアート思考

前半に鑑賞した作品は、オランジュリー美術館(パリ)に展示されている印象派クロード・モネの【睡蓮】です。19世紀、科学の研究により、物には固有の色が存在すると言われました。しかしモネは 〝色は見る人によって違う、光によっても一瞬一瞬異なる〟という興味や疑問を掘り下げ、自宅の庭に池までつくり、景色が自分の眼にどんな色に映ったかを忠実に再現するために描き続けたのです。モネは自分の眼で見た世界、つまり主観的に見ることを大切にしました。
アーティストが作品を生み出すまでの過程を植物に例えると、源には興味や疑問というタネがあります。アーティストたちは疑問や興味に目を向ける天才です。タネは探究の根となり、伸び広がり、やがて表現の花が咲く。アーティストのように自分の興味や物の見方、自分なりの探究を続けることで、新しい価値を生み出せるのです。

(2)キーワードは「主観」

末永幸歩 著 ダイヤモンド社 刊 1,980 円(税込)

末永幸歩 著 ダイヤモンド社 刊 1,980 円(税込)

今までの社会では、主観的であることや疑問を持つよりも、正解を導きだすことが重要視されてきました。しかし21世紀はVUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)の世界。先が見通せない時代です。現在、コロナ禍において社会が大きく変化する中、今は存在しない答えを、興味や疑問、感覚、価値観を信じて自分でつくりだす重要性を実感されている方が多いと思います。人から与えられた課題に対して正解を導き出すだけでなく、自分の興味や考えを軸に、答えをつくり出す力が求められているのです。教育でもビジネスでも主観を信じていく。これをやってきたのがアーティストたちであり、アーティストたちのように考える思考法がアート思考です。日常に目を向け興味・関心を広げ、いろいろな人たちと話をすることが大切です。

その後学びの総括を行い、感じたこと、感想を全員で共有した。参加者の一人は「アート鑑賞を通じて、最初に感じたことが、皆さんの考えを聞いているうちに変わっていった。人の意見を聞いて成長できると感じたセミナーだった」と答えた。
最後に理事長の木村節三氏が閉会の挨拶を行った。ともに語り合い、学びあう中で交流を図る「あすなろEXE」で、興味のタネが育ち探究の根が広がり続けている。

 

ケイ.イー.シー.株式会社
代表取締役社長:木村 剛
本社:大阪府枚方市

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