
家庭での学習習慣化に特化した 管理人のいるオンライン上の学習室「みんがく」
「みんがく(みんなの学習室)」(佐藤雄太 代表)は、管理人のいるオンライン上の学習室。生徒の家庭学習における課題を解決したい塾に向けた生徒指導支援ツールだ。
代表の佐藤氏は塾の運営と生徒指導に携わりつつ、5年前からオンライン学習室アプリの開発に着手。今年2021年から生徒指導支援ツール「みんがく」を本格始動させた。現在52 の塾が導入し、高い評価を得ている。その特色について、代表の佐藤氏に話をうかがった。
生徒が復習や宿題をするようになる
「『みんがく』は、単なるオンライン自習室ではありません」とみんがく代表の佐藤雄太氏は強調する。では、オンライン自習室とどのように違うのだろうか?
「家庭学習の習慣化を支援する、管理人のいるオンライン上の学習室です。生徒が塾で習ったことを復習したり、宿題をしたりするようになり、成績やモチベーションを上げることを目指しています。『オンライン自習室』というと、なんとなく生徒たちが入ってきて、それだけで終わってしまうイメージがあります。そこで『単なるオンライン自習室ではありません』という言い方をしているのです」
「みんがく」の開室時間は365日18時から22時まで。冬休みなどの長期休暇中は、朝の部(9時から10時)も開室、22時まで。生徒はビデオ会議アプリのZoomを利用して家庭のPCなどから好きな時に入室できる。管理人はオンライン指導の経験がある塾の講師たちだ。チーフ管理人は、「自走式学習」を掲げる新形態の塾「テラコヤイッキュー」を運営する渡邉靖子氏。そのほか、「みんがく」のスタッフや「みんがく」を導入する塾講師の有志が管理人を務めている。
「私は小学生の頃、勉強が苦手な時期がありました。そんな時、祖父が私の勉強を見守ってくれ、努力すると褒めてくれたのです。その結果、小学6年生になると、急に成績が伸びたという体験があります。この時、見守りや承認を続けることがいかに大切さかを痛感したのです。
私は、塾がそういう存在であるべきだと思い、生徒を教えていました。しかし、生徒が塾から帰った後や、塾がない日はブラックボックスです。講師は生徒の家庭での学習の様子を把握できません。生徒が正しい方法やタイミングで家庭学習をしなければ成績が伸びなくなり、それが原因で退塾してしまいます。この問題を解決したいと考えたのです」
塾が抱える様々な悩みを解消
「みんがく」のディスプレイには、参加した生徒の手元と、管理人の顔が映し出される。自分が勉強している様子を管理人が絶えず見守っていることを、生徒は実感できるのだ。「自習室や自立型の塾に先生を常駐させたくても、人件費がかかってしまう」、そんな時に先生の代行をしてくれるサービスが「みんがく」なのだ。
しかも「みんがく」なら、活気のある学習空間を創造できる。
「現在、多くの塾の先生方がオンライン自習室を運営していますが、難点は生徒が集まらないことだと思います。私の経験上、ひとつの塾につき、オンライン自習室に集まるのはその塾に在籍する生徒さんの10%ほどといえます。生徒さん50人の塾なら5人です。その5人が1週間に1、2回しか利用しないとなると、せっかくオンライン自習室に入っても、他の生徒が1人しかいなかったり、誰もいなかったりするということがあり得るわけです。
一方、『みんがく』には、現在、52の塾様が参加しているので、仮に1つの塾様から1人しか参加しなかったとしても、52人が『みんがく』に入っていて勉強している様子がわかります。みんなが真剣に学んでいる様子を目にして、自分も頑張ろうと思えるのです。しかも、見守って承認してくれる管理人の先生がいます。リアルな自習室と同じ効果が得られるわけです。
また、個人塾様などスペース的に限られている場合、受験期を迎えた生徒さんが自習室のある大型の塾様に移ってしまうケースも見受けられます。こうした悩みを持つ塾様も『みんがく』というオンライン自習室があることをアピールすれば、退塾を防ぐこともできるでしょう。私たちが目指すのは『あそこの塾に行ったら、家で勉強するようになる』という評判が立つようなサービスです」
次世代の教育のスタンダードを
さらに「みんがく」の大きな特色は、生徒が管理人とコミュニケーションが図れることだ。生徒は「みんがく」に入室する前に、無料通話アプリのLINEで管理人に挨拶をして「今日やること宣言」のメッセージを送る。目標を宣言することで、集中力をアップさせ、その達成率をアップさせるのだ。
管理人はこうした生徒のメッセージに対して「待っていたよ」「一緒に頑張ろう」といった激励のメッセージが送れる。生徒が退室する時は管理人に挨拶をしたあと、「今日やったこと」のメッセージを送る。これに対して管理人は「今日は特に頑張ったね」という承認メッセージを送ることができるのだ。
管理人だけでなく、塾の講師とのコミュケーションにも役立つことも特色だ。生徒の毎日の学習時間は自動的に記録される。また、生徒は退室後、学習内容や集中度、宣言達成度などをアンケートフォームに書き込む。そのため、塾の講師はこうした学習ログを見て「よくやったね」「いいぞ! その調子だ!」と生徒を褒めることができるのだ。「先生に褒められれば、生徒はますますやる気がわき、定期的に『みんがく』に入室して勉強するようになります。こうして家庭学習が習慣化されて成績が伸びていくのです。
私の塾では、塾があった日の翌日は必ず『みんがく』に入室してもらい、塾の宿題と復習を終わらせるようにしています。高校受験を控えた中3生徒には塾のない日は毎日に入室するようにすすめています」
生徒へのアンケートでは「部活で疲れていても、塾の翌日に復習する癖がついた(高1)」「最初、ちょっとためらったけど、やってみたら、めちゃくちゃ集中できた(高3)」「中1の時から『みんがく』やってたら、もっと成績伸びたかも(中2)」という声が返ってきている。保護者や塾の評価や期待も高い。
この「みんがく」を多くの塾や生徒に使ってほしいという佐藤氏の願いから、良心的な利用料金を設定している。1法人につき、月額9350円(税込)だ。この料金にシステム管理料とコミュニティ利用料、さらに10アカウント分(生徒10人分)のID利用料が含まれている。アカウントを追加したい場合は1つに付き月額330円(税込)かかる。料金設計をシミュレーションしてみよう。生徒50人の塾なら生徒1人当たり月額451円、年額にすると5412円と格安だ。
この魅力的な料金体系で、生徒の家庭学習の習慣化を支援するとともに、塾業界のホワイト化を促進することが「みんがく」の狙いだ。「『みんがく』の代行サービスによって、塾の先生方には土日や祝日など休む時にはしっかり休んでいただき、その分授業や生徒指導に力を注いでいただきたいと思っています」
そして佐藤氏はこれからのヴィジョンを次のように語った。
「『みんがく』が目指すのは、次世代の教育のスタンダードを創ることです。生徒さんが安心して使える学習インフラとして民間教育を支え、『みんがく』参加校の共存共栄を図ることができればと考えています。そのために塾の先生方から様々なアイデアをいただき、『みんがく』のサービスに反映させてアップデートしていきます」
お問い合せ
株式会社スタディパーク
代表取締役 佐藤雄太
https://mingaku.net/
〒239-0807
神奈川県横須賀市根岸町4-39-21
田中サンライズビル2F
TEL.0120-154-392(いこーよ、みんがくに)
y.sato@studypark.co.jp