
(公社)全国学習塾協会 意見交換会・
令和7年度定時社員総会
今こそ民間教育のさらなる推進・振興を
6月8日(日)、公益社団法人 全国学習塾協会(安藤大作会長)による意見交換会ならびに令和7年度定時社員総会が、東京・アルカディア市ヶ谷にて開催された。意見交換会には同協会の顧問を務める田野瀬太道衆議院議員、大島九州男参議院議員らが出席。同協会の安藤大作会長をはじめ民間教育に従事する協会員らと活発に意見を交わし合った。
民間教育推進のための国会議連の設立と
民間教育振興法の立案を提案
意見交換会の冒頭では、田野瀬太道衆議院議員、大島九州男参議院議員、鈴木英敬衆議院議員(秘書の寺西弘行氏が代理出席)が挨拶し、自見はなこ参議院議員からのビデオメッセージが流された。
続く意見交換の場では、公益社団法人 全国学習塾協会の安藤大作会長が、民間教育は日本にとって必須の存在であることをあらためて強調したうえで、意見交換のテーマを提示。「民間教育推進のための国会議員連盟の設立」、「民間教育振興法の立案に向けた提案」の2つのテーマについて、安藤会長がプレゼンテーションを行った。
「民間教育推進のための国会議員連盟の設立」については、2018年に「民間教育推進のための自民党国会議員連盟」が誕生し、下村博文氏を会長、田野瀬太道氏を事務局長としてさまざまな提言をおこなってきた経緯に言及。学校外教育バウチャー制度、学校教育への外部講師積極登用、学校等の過度な部活動等の見直し推進などを提言し、政治の場でも議論されるに至ったが、現在は同議員連盟が解散状態にあるため、「ぜひ、再興していただきたい」と訴えた。
また、「民間教育振興法の立案に向けた提案」については、「教育基本法」「社会教育法」「スポーツ基本法」といった民間教育に関わる法律や法解釈のねじれを指摘。例えば、社会教育法においては公民館や公営のスポーツ施設などは営利目的では使用できない規定になっている一方、スポーツ基本法ではスポーツに関わる事業者との連携や協力を推進する旨が記載されており、「社会教育に民間教育が含まれることが広く認識されていない」と問題を提議した。そして、この問題を解消するために、新たに「民間教育振興法」を立法化することを提案。社会教育法や条例との齟齬解消、制度的な位置付けの明確化、公教育との連携促進等の制度的基盤の整備に向け、「ぜひ前向きに検討していただきたい」と訴えた。
安藤会長からの提言を受け、大島氏、田野瀬氏は概ね賛同の意を表し、「民間教育の力を借りることは学校の先生方の負担を減らすことにもつながる」(大島氏)、「民間教育振興法の立法を掲げて議員連盟を組み、再出発を切るのがよいだろう」(田野瀬氏)などと意見を述べた。
現場を知る民間教育事業者と政治家が意見を交わし合う場に
協会員からも、学習塾の現場の声として、いくつかの意見が挙がった。ある協会員は、地元の公立中学校で、教員が心身の不調により学校に来られず、生徒の成績がつかない(内申に影響が出る)、という事態が発生している現状を共有。これを受け、教員の欠員を学習塾の講師が補う仕組みができれば良いのではないかという議論が交わされた。また、別の協会員は、教育現場の安全対策について言及。塾の教室に防犯カメラやオートロックなどの機器を設置する際に、助成金が出るような仕組みはできないかと提言した。
続いて話題は、民間教育のバウチャー制度へ。「実現する可能性はどのくらいあるのか」という協会員からの質問に、大島氏は「決して実現不可能な話ではない」と回答。「まずは地方で成功事例を積み上げることが大事。そうして国民世論が高まれば、国も動く可能性がある」とし、「インターネットなどで情報が拡散する今の時代は、意見を表明することで世論が動く。ハードルが高いと思えることも、今後は変わっていく可能性がある」と述べた。
民間教育事業者の存在意義を世間に向けてより一層発信する
休憩を挟み、令和7年度定時社員総会が行われた。冒頭で挨拶をした安藤会長は、子どもを取り巻く環境の多様化や課題に言及したうえで、セーフティネットとしての民間教育の存在を強調。
「私たち民間教育事業者は、子どもたちの学力を支えるだけでなく、子どもたちの命を育み、輝かせる存在、子どもたちに寄り添い居場所となる存在として、この国の未来をつくっていくという非常に重要な役割を担ってきた。さまざまな社会課題を共に解決する社会の一員であることを、世間に向けてより一層示していく必要がある」と述べた。
安藤会長の挨拶に続き、意見交換会に続いて参加した来賓の大島氏、経済産業省 商務・サービスグループ サービス政策課 教育産業室 企画官の柳橋幸裕氏、全国学習塾協同組合 理事長の森貞孝氏(副理事長の川畑卓也氏が代理出席)が挨拶。相互に連携して民間教育の振興に努めていくことを確認した。
続いて、事務局から令和6年度の事業報告ならびに決議事項の提示があり、理事や監事の選任が行われた。すべての議案が決議されたのち、任期満了に伴い理事を退任する中垣一史氏(株式会社全教研 相談役)が挨拶。「全国学習塾協会が公益社団法人になったことで、行政とのパイプが強化された。これは非常に重要なことである」と強調。「困難な時期ではあるが、民間教育推進のための国会議員連盟の設立、民間教育振興法の立案に向けた提案など、新しい動きも出てきている。今後も、一協会員として民間教育業界を盛り上げていきたい」と述べた。
最後は、理事の今村明広氏(練成会グループ)が「時代が大きく変わるなか、私たち民間教育事業者が社会に必要な存在として発信すべき時が来たことを実感している。皆さまの力を借りて、子どもたち、そして日本の未来のために活動していきたい」と挨拶し、総会を締め括った。




































