
教育資源としての民間教育 第24回
公益社団法人 全国学習塾協会 安藤 大作 会長
全国学習塾協会は、業界内努力を継続して世に示していくためにも必要な組織
人口増加時代や市場が拡大する一方の時代においては、権威主義やヒエラルキーはその巨大なエネルギーをコントロールするためには必要だったかもしれません。それが理不尽なものであろうとなかろうと権威やヒエラルキーが一定の力を発揮していました。
しかし人口減少時代になり、さらにインターネット普及も相まって、個々に光が当たりやすい時代になり、前時代的な権威組織やヒエラルキーの違和感が露呈し始めました。近年ニュースにもなった芸能プロダクションやテコンドーやボクシングの全国組織やその他部活動をはじめとするスポーツ団体など、多くの権威やヒエラルキーの歪みともとれる現象がお茶の間をにぎやかしました。それだけ組織あっての個の時代から、個あっての組織という流れが時代にあるのでしょう。
さて全国学習塾協会はどうでしょうか?
全国学習塾協会は1988 年に通商産業省(現・経済産業省)の要請を受けて許可設立されました。その背景には、当時学習塾においての様々なトラブルが続発しており、国の規制がかかる前に業界として自主規制の姿勢を示しなさいという国の要請を受けてというのが大枠の趣旨でした。
以来、自由な教育表現に国の規制がかからないためにも(ひいては塾に通う生徒たちのためにも)業界内努力を継続して世に示していくためにも必要な組織として活動してきたわけです。教育の自由表現を命とする業界を守るための組織として必要に迫られて設立された組織です。中国や韓国など東アジアの隣国では、塾禁止や塾規制など教育の自由表現に規制がかかってきた歴史もあります。そして現職の国会議員の方々には塾不要論をいまだに唱えている方々もいらっしゃいます。政局の変化や何かの出来事を契機にいつ規制が入るかわからないのが世の常です。その時に何も言えない業界、まとまれない業界、意見を言う窓口を持たない業界ではノーガードと言ってもいいでしょう。「平和当たり前」ではなく、平和は不断の努力あって成り立つものである意識も必要です。
権威とかヒエラルキーという意識はありません。
様々な子どもたちを守るためにも様々な民間教育は必要です。
そういう意味でも業界現場として教室現場を代表して汗をかき足を動かし、自由な教育表現の社会環境を守っていくために全国学習塾協会はあります。
2020年そしてこれからも、民間教育業界の様々な皆様に民間教育業界そのものを支えていただきたく、そして全国学習塾協会はその負託をうけて活動していきます。
生徒たちへの思いを、全国学習塾協会への一助にも表していただけますようよろしくお願い申し上げます。