
学研グループ 2026年9月期第2四半期決算説明会
連結売上高は前年比6.1%増
「Gakken 2027 Value UP」で、企業価値の最大化を。
5月21日(木)、株式会社学研ホールディングス(東京都品川区)による「2026年9月期第2四半期決算説明会」がオンラインで開催された。同社代表取締役社長の宮原博昭氏の挨拶に続き、教育戦略・経営戦略担当取締役常務執行役員の細谷仁詩氏が「2026年9月期第2四半期 決算概要・教育分野の業績」について解説。その後、医療福祉戦略・メディカル戦略担当取締役常務執行役員の山本教雄氏が「医療福祉分野の業績・Gakken2027の進捗」ついて語った。
企業価値の最大化をめざすために
(株)学研ホールディングス代表取締役社長 宮原 博昭 氏
「学研グループは2026年4月に創業80周年を迎えました。ここまで歩みを進めてこられたのは、本日ご参加の投資家のみなさまをはじめ、株主様、お客様、お取引先様、そして日々現場を支える従業員とその家族など、多くの方々のご支援の賜物であり、心より御礼申し上げます」
宮原氏が開会の挨拶として感謝の気持ちを述べた後、次のように言葉を続けた。「学研は古岡秀人が『戦後の復興は、教育をおいてほかにない』という強い信念から出発しました。以来、時代ごとの課題に向き合いながら挑戦と変化を重ね、教育・出版に加えて、医療福祉へと事業領域を広げ、幼児から高齢者までお客様の一生に寄り添う企業グループとして歩んでまいりました。そして今、私たちは80周年を節目として、過去を振り返るだけでなく、90周年や100周年に向けた次の挑戦を本格化させる局面に入っています。
学研グループのアスピレーションは、『人の可能性をどこまでも追求する会社へ』です。この思いを軸に『Gakken2027』では『Value UP』をテーマに掲げています」
「Gakken 2027 Value UP」は、(株)学研ホールディングスが2026年9月期から2027年9月期を対象に掲げた中期経営計画。事業・財務・組織の3つの価値向上を通じて、企業価値の最大化をめざす施策である。「お客様、現場で働く仲間、そして投資家のみなさま、それぞれに対する価値を高めていくことに、グループ一丸となって取り組んでまいります。」
2026年9月期第2四半期 決算概要
連結売上高は前期比6.1%増
教育戦略・経営戦略担当取締役常務執行役員 細谷 仁詩 氏
宮原氏の挨拶に続き、細谷氏が「2026年9月期第2四半期 決算概要」について解説。本上期において、グローバル事業と医療福祉事業が成長を牽引し、連結売上高は前期比6.1%増の1048億円となった。EBITDA(営業利益・減価償却費・のれん償却費の合算)は前期比5.8%増の70.3億円。当期純利益は前期比14.0%減の20.8億円だ。当期純利益の減益は、前年第1四半期に計上した特別利益の反動減ならびに投資有価証券評価損の計上によると細谷氏とこれらの分析の詳細について述べた。
次に細谷氏は教育分野における売上高やEBITDAの増減分析などに関して解説。その後、教育分野における4事業の業績について次のように解説した。
「『教室・塾事業』の『教室』におきましては、昨年度行った月謝の改定やお子さまに複数の科目を受講していただくキャンペーンの展開により、61.2億円から63.1億円に増収できました。また、『塾』に関しては若干の減収となりましたが、この間に3社の企業様にグループインしていただいたことで、全体の生徒数は下げ止まり、むしろ増加に転じできました。
『出版・コンテンツサービス事業』では、中学校の教科書の改訂が昨年度に行われ、その反動減として減収となりましたが、総合出版事業が昨年度並みとなりました。新刊点数も増加しています。」
看護師向けのeラーニングとオンライン英会話「Kimini」の2つを大きな構成要素とする「コンテンツサービス」に関しては、どちらも会員数を伸ばしている。
「保育・幼児事業」の売上高は86.7億円から90.5億円へと増収。「保育」については公設学童の受託増に加え、保育園の充足率が高位安定できたという。
「グローバル事業」の売上高は13.2億円から29.1億円へと大幅にアップした。
「これは昨年度の下期からグループインした、ベトナムの大手教科書出版会社DTP社の連結効果が大きな要因になっております。
なお、グローバル事業に関しては『Gakken 2027 Value UP』の中でも大きな成長ドライバーの一つとして掲げておりますので、引き続き積極的に投資をしてまいります」
医療福祉分野における業績概要と
2030年に向けた飛躍的な成長への展望
医療福祉戦略・メディカル戦略担当取締役常務執行役員 山本 教雄 氏
医療福祉分野における業績については医療福祉戦略担当の山本氏が解説した。
「食材費や光熱費、建築費などのコストが増加する状況ではありましたが、医療福祉分野全体としては、増収そして増益という形で推移できております。高齢者住宅・認知症グループホームともに新規開設を含めて、高い入居率を維持することができています。」
この分野では、認知症グループホームと高齢者住宅を合わせた売上高が423・2億円から462・7億円へと増収した。
続いて山本氏は「Gakken2027 進捗」について解説した。
「現在、インフレやコスト、金利の上昇も含めて、事業環境が厳しく変化しており、非常にタイトな状況が続いています。その中で、学研グループ全体の事業において、付加価値をさらに高めていくことで、企業の価値とニアリーイコールにある財務の基盤を揺るぎないものにいたします。職員や社員に対しても、魅力的で価値のある環境を築くことを目的に2カ年の計画である『Gakken 2027Value UP』を立ち上げました。今は、2030年への飛躍的な成長に向けた準備の段階であると位置づけています」
そう述べると山本氏は上期の主要なトピックスとして「メディカル/ウエルネス事業の拡大」「語学サービス事業の協業強化」「リカレント・リスキリング事業の拡充」「塾事業の展開地域・サービスの拡大」の4つを挙げた。
「メディカル/ウエルネス事業」では、訪問看護事業、医療支援事業、介護用品販売・レンタル事業、ライフエンディング事業を拡大。介護福祉用具販売においては、昨年12月には、千葉県内有数の介護用品・福祉機器の販売・レンタル企業であるパラメディカル(株)がグループインし、今年5月には家族葬ホール「ここりえ家族葬ホールさいたま吉野町」が開設した。
「語学サービス事業の協業強化」では、今年5月、EdTechカンパニーの(株)レアジョブと株式交換契約を締結。
「リカレント・リスキング事業」では、今年1月、(株)レアジョブから新設分割された(株)資格スクエアがグループイン。同社は司法試験予備試験、行政書士、弁理士といった超難関資格取得に向けた通信講座を提供している。さらに女性リーダーを育成し、社外のメンターと人材をつなぐパイオニア企業の(株)Mentor Forもグループインした。
「塾事業の展開地域・サービスの拡大」では、細谷氏が「教室・塾事業」の業績の中で述べたように今年3月、3社がグループイン。3社は高専入試に特化したオンライン学習塾ナレッジスターを展開している(株)エニバ、広島で50年の実績を有する(株)白石学習院、山梨県で既卒生を対象にした予備校の経営などを手がける(株)山ヨビである。
「こうしたニッチトップの企業様や、地域で非常に力のある学習塾様にグループに参加していただくことで、私どものサービスをさらに拡大していきたいと考えております」
続いて山本氏は財務や組織のValue UP、財務目標などについて解説。最後に質疑応答が行われ、会は終了した。






































