
さくらんぼ教室メソッド
発達が気になる子の「できる」をふやす
国語・算数
伊庭葉子氏・小寺絢子 著
Gakken 刊 国語・算数各々1,980円(税込)
著者は、さくらんぼ教室代表の伊庭葉子氏と小寺絢子氏。さくらんぼ教室はいろいろな個性をもつ子どもたちが、学年や年齢にかかわらず一人ひとりに合わせて学べる学習塾。1990年に地域のボランティア活動として開設。一人ひとりの発達段階や個性に合わせた学習指導と心のサポート、社会性やコミュニケーションなどのSST(ソーシャルスキルトレーニング)指導を通して、子どもたちの進路選択、その先の生き方を応援する塾。首都圏14教室に幼児〜社会人まで3200人(うち社会人300人)が通室している。
「発達が気になる」子どもたちの状況は様々だが、本書は、学習の場面で「多数派の子どもたちのカリキュラムでは学びにくい子」と広くとらえている。学校の「多数派の子どもたちに合わせたカリキュラム」に合わない子は、大勢いるという。「できない」のではなく、「合わない」のだ。合わない学習を無理に続けて、子どもたちが「自分は勉強ができないダメな子だ」と思ってしまうほど、もったいないことはない。「この子には、この子の学び方がある」ことに早く気づいて、早期にサポートしてあげてほしいと著者は述べている。
国語も算数も、子どもたちが「できる!」「楽しい!」を感じることができるようにサポートしながら学習の土台づくりをしていくのが本書の魅力だ。