意味がわかるとおもしろい!
世界のスゴイ絵画
佐藤晃子 著 Gakken 刊
2,750円(税込)
ダ・ヴィンチの《モナ・リザ》、ムンクの《叫び》、葛飾北斎の《冨嶽三十六景》――世界の名画が教養として注目される昨今、「なんだか難しそう」「見方がわからない」と感じる人もいるだろう。先入観をもたず、感じるままに鑑賞することこそアートの本質といわれるが、一方で、ある程度の知識がないと、どう感じてよいのかわからない、という人もいるのではないだろうか。
そこでこの本では、教養として知っておきたい75 の名画を厳選し、それぞれ著者の佐藤晃子氏は、『源氏物語解剖図の作品や画家に関する知識を紹介している。「ダリの時計はどうしてぐにゃりと曲がっているの?」「見返り美人図はなんで顔がよく見えないの?」このような作品に隠された謎から、「妹が好きすぎて妹ばかり描いた」「モデルに肖像画の受け取りを拒否された」などの個性豊かな画家のエピソードまで、名画を楽しむヒントが盛りだくさん。
また、ほとんどの作品の図版を、見開きをまたいで大きく掲載しているので、実物さながらの迫力を味わうことや、細部をじっくり観察することができる。
著者の佐藤晃子氏は、『源氏物語解剖図鑑』(エクスナレッジ)、『音声ガイドで聴く名画』(サンクチュアリ出版)など、西洋・日本美術をやさしく紹介する書籍を多数執筆している。
名画に初めて触れる子どもから、大人の美術ファンまで、幅広い層に楽しんでもらえる1冊だ。